Donald Trump(ドナルド・トランプ)政権は1月14日、NVIDIAのAIチップ「H200」の中国向け販売を正式に承認した。
審査方針が「原則却下」から「個別審査」に変更
米商務省産業安全保障局(BIS)が発表した新規則により、審査方針が「原則却下」から「個別審査」に変更された。新規則の対象は、半導体チップの計算能力であるTPP(総処理性能)が2万1000未満、総DRAMバンド幅が6500GB/s未満のチップで、H200やAMDの「MI325X」などが該当する。中国への販売量は米国内顧客への総販売量の50%を超えてはならない、と記されている。
NVIDIAは米国内に十分な供給があることを証明する必要があり、米国内の既存・新規注文に遅延が生じないこと、グローバルなファウンドリ能力が転用されないことを保証しなければならない。
チップは米国拠点の独立した第三者検査機関で技術性能の確認を受ける必要があり、中国の顧客は厳格な本人確認手続きを実施し、軍事目的での使用は禁止される。
トランプ大統領は2025年末に、米国政府に25%の手数料を支払うことを条件にチップ販売を許可するという意向を示していた。先進的なAIチップを中国に出荷することで、制裁下にあるHuawei(ファーウェイ)などの中国企業の追い上げを抑止できるという考えからだ。しかし、この決定は、チップが中国の軍事力を強化し、AIにおける米国の優位性を損なうとの懸念から、対中強硬派の批判を招いていた。
中国は発注停止を自国企業に要請
一方、中国政府は自国のテクノロジー企業に対してNVIDIAのGPU「H200」チップの発注を一時停止するよう要請。自国内のチップ産業を優先させるべく、NVIDIAのH200の注文を中止するよう要請しているとのことだ。今後、国内のAIチップ購入を義務化する動きもあるという。
この動きは、中国政府がNVIDIAのチップへのアクセスを認めるかどうか、また認める場合はどのような条件下で認めるかを検討している最中に出された。最終判断が下される前に、米国製チップを求める中国企業が備蓄に走るのを抑止することを狙っているようだ。