合成開口レーダー(SAR)を搭載した小型衛星コンステレーションで防衛・防災を支援するICEYEは、General Catalystをリード投資家とした欧州全域からの出資参加を受け、新たに1億5,000万ユーロの資金調達を完了。各国の主権衛星システムおよびデータインテリジェンスサービスの提供を加速するために活用していく。
ICEYE(アイサイ)は新たな資金調達に加え、5,000万ユーロのセカンダリー取引も完了し、企業評価額は24億ユーロ(28億米ドル)となった。今回のシリーズEラウンドはGeneral Catalystをリード投資家として、デンマーク・A.P. Moller Holding、フランス・Bpifrance、BGK Group・Vinci、ポーランド・RIO 2 ASIのほか、フィンランドのSolidium、Ilmarinenなど欧州全域からの投資家が参加。
今回の新規資本により、ICEYEはSAR衛星コンステレーションの成長と、主権型衛星システム、先進センシング能力、データインテリジェンスサービスの展開をさらに加速する。General Catalystの欧州統括マネージングディレクター、ジャンネット・ツー・フュルステンベルク氏は「我々はICEYEを、世界の宇宙産業を牽引する“次代のグローバル・スペース・プライム”と評価している」とコメントしている。
ICEYEは世界最大規模の合成開口レーダー(SAR)衛星コンステレーションで昼夜を問わず地上の変化を捉え、リアルタイムに近い客観的データを提供できるとアピール。フィンランドや日本のほかに、ポーランドやスペイン、英国、オーストラリア、UAE、ギリシャ、米国に拠点を置き、さまざまな分野における意思決定を支援している。同社では「地球観測における『真のデータ供給者』となることで地球上の生活を改善するという、共通のビジョンに基づいて活動する」としている。
SARは雲・煙・暗闇を透過するレーダーパルスを使い、防衛・情報、セキュリティ、災害対応・復興、保険、海事監視、金融など、迅速な意思決定を支える継続的な観測を可能にする技術。ICEYEは第4世代プラットフォームにより、世界最高レベルの16cm解像度を誇る商用SAR画像を提供し、衛星の新機能を地上からのソフトウェア更新で実装可能とする「ソフトウェア型衛星」への移行を加速している。
また、ICEYEは欧州および同盟国向けに主権型システムの構築実績を持ち、これまでにポーランド軍、ポルトガル空軍、オランダ空軍、ギリシャ国家宇宙プログラム、フィンランド国防軍と合意を締結したほか、NATO Allied Command OperationsとはSARデータ提供に関する契約を締結している。
既に打ち上げている62基の衛星に加え、2026年からは週1基ペースの量産体制を構築する計画で、「同盟国へ前例のない速度と規模で主権的宇宙能力を提供していく」とのこと。
