QPS研究所は、小型合成開口レーダー(SAR)衛星の14号機「ヤチホコ-I」が撮影した初画像(ファーストライト)を公開。瀬戸内海・小豆島をはじめ、福島県福島市やカザフスタンの歴史的都市・アルマトイ、米ペンシルベニア州 フィラデルフィアの様子を高精細モードでとらえた試験観測画像を紹介している。
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瀬戸内海に浮かぶ小豆島(香川県 小豆郡)の西側、土庄町を中心に観測したSAR画像。拡大すると、「世界で一番狭い海峡」としてギネスブックに認定された、土渕海峡が確認できる。また、画像左側にはオリーブ畑の群生が見える。瀬戸内海国立公園の中心地である小豆島は、瀬戸内海で淡路島に次いで2番目の大きさを誇る島だ
ヤチホコ-Iは、ロケット・ラボのElectronロケットによって日本時間11月6日4時51分に打ち上げられ、約50分後に衛星分離に成功。さらにその約35分後にはヤチホコ-Iとの初交信に成功し、収納型アンテナも同日に展開、以後は衛星機器の調整を続けてきた。
QPSのSAR(合成開口レーダー)衛星は、分解能1.8mの通常モード(ストリップマップモード)と分解能46cmの高精細モード(スポットライトモード)で観測できる。11月25日から観測を開始し、今回もアルウェットテクノロジーによる画像処理協力を経て、5つの地域の画像を公開した。
福島県福島市(日本時間11月25日14時9分 / 観測時の天候:曇り)
福岡県北九州市(日本時間11月25日15時49分 / 観測時の天候:曇り)
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福岡・北九州市の八幡西区に位置する黒崎駅周辺を観測。長崎街道の宿場町「黒崎宿」として栄え、現在北九州市の副都心として発展する商業地域だ。画像右上部には駅の北側にある洞海湾沿岸に広がる工場地帯、中央部には、豊かな自然を活かして設計された瀬板の森公園、そして全体に住宅街や商業施設、商店街が見える。「充実した都市の全景がよく分かる観測画像」(QPS HD)
香川県小豆島(日本時間11月26日10時47分 / 観測時の天候:晴れ)
カザフスタン アルマトイ(現地時間1月26日12時39分 / 観測時の天候:晴れ)
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カザフスタン南東部にあるアルマトイは、東洋と西洋が交差する歴史的建築様式と自然の美しさが調和する都市。画面右側には住宅街が広がり、左側には屋内スキー場や劇場、商業施設などがあり、歴史ある街の中の生活の様子がうかがえる
米ペンシルベニア州 フィラデルフィア(現地時間1月26日14時37分 / 観測時の天候:曇り)
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米国のデラウェア川河畔に位置するペンシルベニア州フィラデルフィアは、アメリカの独立宣言と合衆国憲法が採択された「アメリカ誕生の地」として知られる。デラウェア川にかかるベンジャミン・フランクリン橋は、20世紀初頭に建設され、完成当時は世界で最も長い吊り橋と称された。画面右側に捉えている、映画「ロッキー」の『ロッキーステップ』として知られるフィラデルフィア美術館は、拡大すると美しい敷地が見えるとのこと
「QPSホールディングス」12月1日設立
QPS研究所は、ホールディングス体制へと移行し、「QPSホールディングス」として新たに上場したことを12月1日に発表。これにともない、QPSホールディングスとしての新ドメインのWebサイト(https://qpshd.com)を公開している。
同社ではHD体制へ移行した理由について「外部環境の変化に迅速に対応し、持続的に成長できる強い組織へと進化するための決断」と説明。そして「体制が変わっても、私たちが大切にしてきた研究所としての『誠実に、そして確実に一歩ずつ技術を積み重ねていく姿勢』はこれからも決して揺らがない。創業者たちから受け継がれてきた志と技術者としての矜持を胸に、世界へ広がる宇宙ビジネスの最前線で、確かな価値を生み出し続ける」としている。




