300mmウェハの全面膜厚を5秒で一括測定

浜松ホトニクス(浜ホト)は12月1日、高感度カメラを用いた独自の波長検出技術「λ-Capture(ラムダキャプチャー)」 を搭載し、最大で直径300mmウェハの全面膜厚を5秒で一括測定することが可能な「HyperGauge (ハイパーゲージ)面内膜厚計 C17319-11」を開発し、同日より受注活動を開始したことを発表した。

  • HyperGauge 面内膜厚計 C17319-11

    HyperGauge 面内膜厚計 C17319-11の外観 (出所:浜松ホトニクス)

さまざまな膜形成が行われる半導体製造工程

半導体のウェハ製造工程(前工程)では、処理チャンバ内でさまざまな加工が行われるが、必ずしもウェハの内側と外側で完全に同じ膜厚ならず、バラつきが生じ、その不均一性が品質に影響を及ぼすことが知られている。そのため、現在、そうした形成された膜の厚みを測定するためにはポイントセンサ方式の計測器が活用されているが、同方式では1点での計測に限られるため、測定に時間がかかるという課題があり、生産性の維持が難しく、実際のウェハ製造現場では膜厚測定を行う回数を制限したり、測定の際の点数を減らしたりすることで生産性を維持しつつ、品質も担保するといった取り組みが進められてきたが、プロセスが微細化すればするほど、より微細な加工が求められるようになることから、膜厚測定の効率化や正確な面内分布の把握が求められるようになっている。

  • 膜厚の検査が必要とされる半導体前工程プロセス各種

    膜厚の検査が必要とされる半導体前工程プロセス各種 (出所:浜松ホトニクス)

同製品は、高感度カメラと組わせて分光器を用いず波長を測定できる独自の波長検出技術「λ-Capture」を組み合わせることで、波長を2次元で計測し、ウェハの膜厚を測定することを可能としたもの。最大300mmウェハの全面膜厚を5秒で一括測定することのと同時にウェハマッピングも行うことができるため、ポイントセンサ方式と比べて測定箇所の選定や位置合わせを簡単に行うことができ、高速に膜厚分布を取得することが可能だという。

  • 採用されているエリア方式と従来のポイントセンサ方式の違い

    採用されているエリア方式と従来のポイントセンサ方式の違い (出所:浜松ホトニクス)

また、高分解能と高い測定再現性を兼ね備えており、ベアウェハのほか、パターンウェハの検査にも対応できる精度を有しているとしており、同社では、膜厚ムラのあるウェハや極薄膜ウェハの全面膜厚分布の観察、パターンウェハ上の構造評価など、ウェハ全面を対象とした幅広い用途に対応することができると説明しており、これを半導体製造装置へ導入することで、工程ごとの膜厚検査が容易になり、プロセスロスの低減や歩留まりの向上につながるため、生産性と品質の両立を図ることができるようになるとしている。

なお、価格は一式2000万円(税別)で受注活動開始に先駆ける形で、国内の大手半導体メーカー数社がすでに評価を行っており、高い評価を得ているという。同社では販売1年で10式、3年で100式、5年で500式の販売を目指すとしている。