Microsoft専門のニュースサイト「Windows Latest」は10月19日(現地時間)、「Microsoft can’t fix Windows 11 search, so it’s handing it to Ask Copilot on the taskbar」において、Microsoftがタスクバーに搭載されたWindows Searchを「Ask Copilot」に置き換える計画だと伝えた。
Ask CopilotはWindows Search APIを利用するAI機能で、Windows 11の検索エクスペリエンスを向上させるという。これは「タスクバーコンパニオン」と呼ばれていた機能とみられ、Windows標準のAIエージェントの可能性がある(参考:「Microsoft、Windows 11のタスクバーに新たなAI機能導入か | TECH+(テックプラス)」)。
Ask Copilotが登場
Ask Copilotは従来のWindows Searchを置き換えるAIエージェントとみられる。インタフェースは従来と同じタスクバーに配置され、特徴的な虫眼鏡アイコンの代わりにCopilot VisionおよびCopilot Voiceのアイコンが表示される。
タスクバー上に配置されたAsk Copilotの入力ボックスをクリックするとプロンプト入力欄がポップアップ表示される。任意のプロンプトを入力すると関連した結果がリアルタイムに一覧表示され、アプリや設定画面、作業中のドキュメントなどを即座に開くことができる。
Windows Latestによると、Ask Copilotは小規模言語モデル(SLM: Small Language Model)とWindows Search APIを利用したAI機能で、明示的に許可が与えられた場合に限りファイルやフォルダを表示可能とされる。プロンプト入力欄にはCopilot VisionおよびCopilot Voiceアイコンが常時表示され、アイコンをクリックすることでこれら機能を利用できる。
Copilot Visionはメガネアイコンのボタンをクリックして有効にする。Copilotが画面を分析して認識するようになり、ユーザー操作の支援やOfficeファイルの改善提案などが可能。Copilot Voiceは音声入力機能で、マイクアイコンのボタンをクリックして会話を開始する。「Hey Copilot」の発音で呼び出すことも可能で、ユーザーはキーボードを操作することなく会話を通して指示を出すことができる。
Windows Searchは検索に特化した機能だが、Ask CopilotはWindowsの標準AIエージェントとしてユーザーと画面を共有し、会話しながらの検索および操作支援を実現する。これはキーボードやマウスのないWindowsの将来の形に一歩近づく機能と言える(参考:「次世代WindowsはAIとの会話で操作する可能性 | TECH+(テックプラス)」)。
Windows Latestが公開したAsk Copilotの表示例からは、クリップアイコンの存在も確認できる。このアイコンは「アタッチボタン」とされ、画像をアタッチするとローカルストレージ内の関連ファイルを検索するという。これら機能はオプションとして提供され、AIを必要としないユーザーに強制することはないとされる。
MicrosoftはエージェントOSを目指す
Windows Latestはこれら発表をMicrosoftから直接得た情報だと明言し、想像の話ではないと説明している。Microsoftもさまざまな発表の中でWindowsとAIの統合を推進する方針を打ち出しており、今回の発表でエージェントOS化の方針がより明確になった。
AIバブル崩壊が囁かれる中での果敢な挑戦となるが、Windows開発陣を呼び戻し強化した体制の下で開発が続けられている。
