日本での次世代DRAM量産に最大5000億円の助成を実施へ
経済産業省(経産省)は9月12日、Micron Technologyの日本法人で、先端DRAMの開発・製造を担う日本法人マイクロンメモリジャパン(MMJ)の広島工場における次世代DRAMの量産に対して最大5000億円の助成金を交付する計画を明らかにした。
対象としているのは、MMJ広島工場における、既存のEUVに係るプロセス・装置・材料技術も活用することで、次世代DRAMとなる現在の1γ DRAMよりも微細なプロセスならびにセルサイズの縮小化を実現した製品の量産で、1ビットの情報の記憶に必要な電子回路の面積が1370nm2以下としている。
Micronの全体投資額は1兆5000億円
Micronでは、この生産施設の整備に約1兆5000億円を投じる計画で、投資着手は2025年4月、設備の設置を2026年4月~2029年度中としており、初回の出荷を同社の2028年第4四半期(Micronの会計年度としては2028年6~8月期)とするほか、継続生産として2030年第3四半期(同2030年3~5月期)~10年以上の継続生産を予定としている。 MMJ広島工場は、MicronのDRAMにおける最先端の研究開発および量産拠点という位置づけで、Micronが今後もDRAM分野で成長を続けていくためには欠かせない存在である。DRAMの大規模量産は台湾の拠点が担っていることが多いが、例えば1γ nmについては広島で開発と製造が行われている(2025年時点で、広島工場でのEUVプロセスは2026年より適用予定のため、台湾で加工して広島工場に戻すという形で製造を行っている)。
今回の次世代DRAMと呼ばれているのは、1γの次、Micronが1δ/ε nmプロセスと呼ぶ世代のものとなると見られる。タイミング的にも、1βがサンプル出荷を開始してから1γがサンプル出荷を開始するまでに2年少々としていることを考えれば、次世代DRAMが2028年に登場するというタイミングにも合致すると言える。
研究開発にも最大360億円の助成
また、同社は今回の助成のほか、同日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の、「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(委託)」におけるポスト5Gに対応した情報通信システムの中核となる技術の開発研究としての「先端半導体製造技術の開発」の「エッジ向けAIメモリ設計・製造技術開発」の実施先としても選ばれており、そちらは別途最大360億円の支援が行われる予定としている。
なお、今回対象としている次世代DRAMはフル生産されると300mmウェハ換算で月産4万枚規模になるという。

