ラピダスとキーサイトがPDKの高精度化に向けて協業

Rapidus(ラピダス)は8月26日、同社が提唱するDMCO(Design-Manufacturing Co-Optimization)の高度化を進め、さらにPDKの開発で革新的な高精度化を目指すことを目的として、キーサイト・テクノロジーとMOU(基本合意書)を締結したことを発表した。

同合意に基づき両社は、手始めにキーサイトが有する半導体のパラメトリックテスト技術、解析技術、製造プロセス最適化に関するノウハウを活用してPDKの高精度化に寄与する要因の抽出、その影響の大きさを明確にするための手法や技術を協議し、その後これら手法の実現、実装に向けて検討していくとする。また、並行して半導体素子や回路の性能向上に寄与する要因、ウェハ品質を改善する要因においても、同様の取り組みを実施していくともする。

パラメトリックテスタを中心に半導体産業を支援してきたキーサイト

キーサイトは、長年にわたって半導体パラメトリックテスタなどを半導体産業向けに提供してきた実績を有しており、現在、同社の日本法人社長を務める寺澤紳司氏も、半導体パラメトリックテスト事業部のマーケティング部 部長や半導体テストソリューション事業部長などを歴任してきた経験を持ち、社長就任にあたっての抱負の1つとして、日本の半導体産業への貢献についても言及していた。

今回の協業は、そうてい長年にわたって培ってきた半導体向け測定ソリューションのノウハウを基に、プロセスの最適化、歩留まり改善、そしてさまざまな現場の問題を解決することを目的としたもの。現在、同社は独自の解析アルゴリズムや網羅性、汎用性の高いPCM向けデータフォーマットを開発し、新たなRoot-Cause Analysisソリューション「Keysight Wafer Operations Analytics Suite」の製品化を進めており、同ソリューションを活用することで、半導体設計・製造プロセスにおけるさまざまな問題点に対して、根本原因を迅速かつ正確に特定し、半導体設計・製造品質の向上とコスト削減を図ることができるようになるとする。

ウェハ上のさまざまなパラメータ取得から品質向上につなげる

Rapidusは、すべての工程を枚葉式(ウェハ1枚ごとに処理する手法)を採用することで、短TAT(ターン・アラウンド・タイム)を実現するファウンドリサービス「RUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)」の構築を目指しており、そのためには各プロセスごとにそれぞれのウェハに対する膨大なパラメータを取得する必要がある。キーサイトのパラメトリックテスタから得られるデータについては、キーサイトのRoot-Cause Analysisソリューションにおいて解析され、製造上のさまざまな問題の原因究明に活用されることになるという。

また、同社はそうして製造現場から得られたデータを活用する形で同社の2nm GAAプロセスに対応したPDKの開発を進めていくとしており、現在のスケジュールでは2026年3月に先行顧客向けにPDKをリリースし、顧客によるプロトタイピングが開始できる環境を整える予定だとしている。