三菱電機がPale Blueに出資

三菱電機は8月7日、グローバル・ブレインと共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「MEイノベーションファンド」が出資する第13号案件として、水を推進剤に用いた小型衛星用推進機の開発・製造・販売を進めるスタートアップ「Pale Blue」へ出資を行ったことを明らかにした

SpaceXに代表される民間ロケットによる打ち上げ頻度の向上に伴い、近年、自前の人工衛星を活用した宇宙ビジネスなどの市場が広がりつつある。そうした人工衛星を宇宙空間で移動させるために用いられる推進機は、衛星運用や軌道輸送などを実現するための重要コンポーネントの1つとされるが、安全性や高いコスト効率の確保、ならびに環境負荷への低減などが求められるようになっている。

水を推進材に活用することで環境負荷を低減

Pale Blueは、東京大学(東大)発ディープテックスタートアップとして2020年に設立された水を活用した独自の人工衛星向け推進機の開発企業。「低圧常温における水の蒸発機構」と「耐酸化性を有する低電力プラズマの生成」をコア技術としており、安全で持続可能な宇宙インフラの構築を目指している。

水を推進剤とすることで、ほかの推進剤に比べて安全性が高く、コストや入手性、環境負荷などの面でも優位性を持っており、すでに小型衛星での宇宙における実証も複数回実施済みで、信頼性の確認も進んでいる。

また、生産技術開発拠点の立ち上げなどによる、生産体制の構築に向けた活動も進められており、三菱電機では、目指している宇宙事業の方向性とも親和性が高いと判断し、出資を決定したと説明している。

なお今後については、両社で技術を中心とした共創や協業を進め、三菱電機では宇宙事業の競争力向上を図るとしているほか、Pale Blueでは、技術信頼性のさらなる向上を図り、ビジョンとして掲げている「宇宙産業のコアとなるモビリティの創成」の実現を進めていきたいとしている。