Micronの2025会計年度第3四半期売上高は過去最高を更新

米Micron Technologyが2025会計年度第3四半期(2025年3~5月)の決算業績を発表した。

それによると、売上高は前四半期比15.5%増、前年同期比36.6%増の93億100万ドルとなり、四半期売上高としては過去最高を更新したという。また、営業利益は、前四半期比22.6%増、前年同期比では3倍となる21億7000万ドルとしている。

HBMを含むDRAMの売り上げ比率は全体の76%、NANDが23%となっており、前年同期比DARM69%、NAND30%という比率からDRAMの比率が増す形となっている。

事業部門別の売上高比率は、「CNBU(Compute and Networking BU)」が54.5%と過半を占めている。前四半期比で11%の成長とするが、HBMに限ってみれば前四半期比で5割近く売り上げを伸ばしたとする。また「MBU(Mobile BU)」事業が15.6%を占めたが、こちらも前四半期比で45%の成長としている。このほか、「SBU(Storage BU)」が16.7%(前四半期比4%伸長)、「EBU(Embedded BU)」が13.2%(前四半期比20%伸長)ほどをそれぞれ占めている。

HBMの伸びが売り上げをけん引

同社の会長兼社長兼CEOであるサンジェイ・メロートラ氏は、「会計年度第3四半期に過去最高の売上高を達成できた。これは、HBMの売上高が前四半期比で約50%増となるなど、DRAMの売上高が過去最高を更新したことが牽引役となった。また、データセンター関連の売上高は前年同期比で2倍以上となり、四半期としての過去最高を更新したほか、コンシューマー向けエンドマーケットも前四半期比で力強い成長を遂げており、2025年会計年度は通期で、堅調な収益性とフリーキャッシュフローを維持しながら、過去最高の売上高を達成する見込みである。同時に、AI主導のメモリ需要の高まりに対応するため、自社の技術リーダーシップと卓越した製造能力を強化するための規律ある投資を行っていくつもりである」と述べている。

  • Micron Technologyの2025会計年度第3四半期(3~5月)の業績

    Micron Technologyの2025会計年度第3四半期(3~5月)の業績 (出所:Micron)

なお、同社は2025会計年度第4四半期(6~8月)の売上高ガイダンスを前四半期比15%増の107億ドル±3億ドルとしており、過去最高をさらに更新する勢いにあることを示している。

同社の規定する会計年度の四半期期間は競合各社の暦年ベースでの四半期と比べて1か月ほど前倒しとなっていることから、メモリ業界の先行指標として見られており、今回の業績からはメモリ市場の回復が伺われ、今月末に発表される予定のSamsung ElectronicsやSK hynixについても好業績が予想される。