WolfspeedがChapter1を申請
化合物半導体ウェハ大手の米Wolfspeedは6月30日(米国時間)、米国破産法第11章(Chapter11、日本の民事再生法に相当)に基づく再建手続きの申請を行ったことを発表した。
併せて同社は同日、ルネサス エレクトロニクスの米国子会社などで構成される主要貸し手との間に、すでに発表済みのリストラクチャリング支援契約(RSA)の実施に向けた取り組みを開始することも発表した。
負債の圧縮により事業継続を模索
このプロセスを経ることで、Wolfspeedでは総負債の約70%を削減し、約46億ドルの削減と年間総現金利息支払い額の約60%ほどを削減できるとしており、こうした取り組みを通じて通常通りの事業運営の継続、ならびに顧客へのSiC材料やデバイスの納入、ベンダーへの支払いなどを行っていくとしており、2025年第3四半期末までに事業再生を完了させる見込みとしている。
Wolfspeedでは、今回の取り組みを通じた財務基盤の強化により、SiC市場におけるグローバルリーダーとしての地位を維持していくための体制強化を図ることができるようになると説明しているほか、顧客に最先端の製品を提供し、ベンダーと通常通り連携していくことに全力を注ぐとしており、これにより半導体市場の高まる需要にさらに的確に対応できる体制を整えていくとしている。
なお、同社では、今回の再編プロセスを通じて提供された物品およびサービスに対する通常の事業活動の過程における支払いをすべての取引業者の申し立てを通じて継続しており、ベンダーは損害を被らないものと見込まれると説明しているほか、これらの申し立てについては、裁判所から近々にも承認を得ることが見込まれるとしている。