シンガポール工場の冷却システム刷新を計画
STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、自社のパッケージング研究開発およびウェハ・テスト拠点であるシンガポールのトアパヨ工場の冷却インフラをアップグレードする計画を発表した。
この新たな冷却システムは、シンガポールのSingapore Power(SP Group)と開発したもので、最大3200冷凍トン(RT)の冷却能力を備えており、2温度帯機能により、低温と中温の両方を直接冷却できるため、中温冷却用に必要であった熱交換器を不要としたとする。また、あらゆる設備ニーズに対応できるように設計されており、最大で年間5GW時の電力を節約できるともしており、これは4部屋のHDB(公営住宅)約1100世帯の年間電力使用量に相当するという。
シンガポール政府の政策にも適合する性能を実現
SP Groupは今回の契約に基づき、新しい冷却装置システムを設計・構築・運用・保守し、Chilled-Water-as-a-Service(サービスとしての冷却水)を20年契約で提供するという。建設および導入フェーズは2025年12月までに完了する予定で、これは2025年12月に発効予定のシンガポール国家環境庁(NEA)の最低エネルギー効率基準(Minimum Energy Efficiency Standards:MEES)に沿ったものとなり、シンガポール政府が注力している持続可能性の政策(特にSG Green Plan 2030)にも適合するものとなるとSTでは説明している。