NECプラットフォームズは4月17日、上下水道施設をはじめ、工場や商業施設などの設備の稼働状況や故障状況を監視・通報する遠隔監視制御システムの新機種「コルソス CSD12」を7月から販売開始することを発表した。
価格はいずれも税別で、音声通報機能付きの標準タイプの「CSD12-B」が36万円、音声・FAX通報機能付きタイプの「CSD12-H」が54万円、データ通信に特化したタイプの「CSD12-D」が23万円、PLCの接続が可能なタイプの「CSD12-S」が64万円。
コルソス CSD12の主な特徴
同システムは、これまでのコルソスのコンセプトを踏襲し、各種通信インフラを用いて設備の稼働状況や水位・流量などの計測情報を監視・通報する機能と、設備を制御する機能をワンパッケージ化した手軽に低コストでの導入が可能な遠隔監視システム。
相関監視機能を追加
同システムで監視する異なる複数の項目について、蓄積したデータから相関関係を示す散布図を自動で生成・表示する。ユーザー側で設定した正常範囲を外れた相関関係を検知した場合に通報することが可能。
これにより、これまでは関連性がある監視項目を管理者が自ら収集・分析しながら判断していた作業を効率化する。同機能は特許出願中。
ユーザーからの要望を反映した機能強化
ユーザーからの要望をもとに、従来システムからさまざまな機能を強化した。具体的には、1秒ごとのデータ記録は10分から120分、1分ごとのデータ記録は10日から45日へ監視データの記録期間を拡大。より長期間のデータが取得できるようになったことで設備の稼働状況の傾向を分析しやすくなり、予知保全の実現にも貢献するという。
また雨量・水位監視の用途向けに、日報作成機能において従来の1時間ごとのデータ表示から新たに10分ごとのデータ表示も可能にした。
ほかにも、汎用PCやタブレットなどのWebブラウザから対象設備の稼働状態を確認・制御できるWebサーバ機能を強化。管理者がカスタマイズ可能なダッシュボードの提供や、モバイル端末用のブラウザ表示機能などを追加して利便性を高めている。
さまざまな運用形態に柔軟に対応
従来のコルソスシリーズと同様に、緊急連絡に最適な音声通報や、発生時刻・現場名などを情報として記録を残すことができるEメール通報、FAX通報まで多様な通報手段に対応している。
さらに一般電話回線やLAN・LTEなど主要な通信インフラに対応し、設備環境や顧客の運用に最適な通報方式が選択可能。