2024年の半導体売上高トップはNVIDIA
調査会社の米ガートナーは4月10日(米国時間)、2024年の半導体市場が前年比21%増の6559億ドルとなったとの調査結果(確定値)ならびに同年の売上高トップ10企業ランキングを発表した。
それによると、2024年の売上高トップとなったのは前年3位のNVIDIAで、同社のアナリスト担当バイスプレジデントであるGaurav Gupta(ガウラフ・グプタ)氏は、「NVIDIAが1位に躍進した背景には、データセンターにおけるAIワークロードの主力製品であるGPUの需要が著しく増加したため」だとしている。
また、上位10社の中で、AIインフラ構築の需要に対応できた企業が順位を上げることができたとし、中でもメモリ分野の売上高が同73.4%増と大きく伸ばした点も注目としている。
AI需要を背景にNVIDIAに加え、大手DRAM3社が躍進
2024年の順位を順に見ると、トップのNVIDIAは前年比120.1%増の766億9200万ドル、2位は前年同様Samsung Electronicsで、DRAM、NANDの双方で売り上げが拡大した結果、売上高は同60.8%増の656億9700万ドルとなったという。
3位は前年1位のIntelで、AI需要の伸びを活用できなかったとガートナーでは評価。その結果、売上高は同0.8増の498億400万ドルにとどまったとしている。 4位は前年6位のSK hynixで売上高は同91.5%増の441億8600万ドルで、NVIDIAを中心としたHBM需要を追い風に業績を伸ばした。SK hynixは、2025年第1四半期のDRAM売り上げでSamsungを抜いたという調査結果も出てきており、2025年の台風の目になる可能性がある。
5位は前年4位のQualcommで、売上高は同12.8%増の329億7600万ドル、6位は前年5位のBroadcomで、売上高は同8.5%増の278億100万ドルとそれなりに売り上げを伸ばしたものの、両社ともにSK hynixの躍進の影響を受ける形で順位を下げる結果となった。
7位もメモリ市場の高い伸びを背景に業績を伸ばしたMicron Technologyで、同社は前年の12位から一気にトップ10入りを果たした。売上高は同71.0%増の276億1900万ドルとしている。
8位は7位にMicronが入ってきた余波を受けて前年7位から順位を1つ落としたAMD。売上高は同8.2%増の241億2700万ドルとしている。
9位は前年8位のAppleで、同社の半導体売上高をガートナーでは同13.6%増の205億1000万ドルとしている。
そして10位は前年13位のMediaTekで、売上高は同18.5%増の159億3400万ドルとしている。
このほか、トップ10以外をまとめると、売上高合計額は同0.6%増の2705億3600万ドルで、すべてを合算すると同21.0%増の6558億8200万ドルとなるという。