学生向けFPGA教育プログラムが開始

Alteraは4月8日(米国時間)、学生向けにFPGAとデジタル・ロジック・プログラミング・ツールのソリューションを手頃な価格で簡単に導入することを目的としたプログラム「アルテラ・ユニバーシティ(Altera University)」を開始したことを発表した。

アルテラ・ユニバーシティは、大学教授、研究者、学生を対象に開発済みの幅広いカリキュラム、ソフトウェア・ツールやプログラマブル・ハードウェアへのアクセスを提供し、FPGAの学習体験を支援するプログラム。Alteraの製品管理・マーケティング責任者であるディパーリ・トレハン(Deepali Trehan)氏は、「Alteraは、これから開発の前線で活躍するために必要なAIとロジック開発の両方のスキルを備えた次世代のFPGA開発者を育成するという目標を掲げ、アルテラ・ユニバーシティを設立した」とその設立背景を説明している。

提供されるコースは大きく分けて4つ

アルテラ・ユニバーシティを通じて、大学教授は容易に最新のFPGAツールを使用した最新の設計技術を取り入れることができるようになるほか、学生に実践的な経験と実際のスキルを習得させることができるようになるとIntelでは説明している。提供されるプログラムは、デジタル・ロジック、デジタル・システム、コンピュータ構成および組み込みシステムに焦点を当てた4つの異なるコースで構成されており、カリキュラム、チュートリアル、ラボでの演習は、アカデミアと現実のイノベーションのギャップを埋めることを目的に設計されているほか、AIカリキュラムを含んだより高度なFPGAコースも提供されており、これらを活用することで、学生の業界トレンドへの対応を促進し、AIワークフローにおけるFPGAの使用モデルについて理解を深めることができるという。

プログラムでアクセス可能なFPGAツールやリソースとしては、同社のFPGA開発ソフトウェア「Quartus Prime」を無償ライセンスで利用できるほか、FPGA AI Suiteおよび関連ツール、FPGAシミュレータ・ツール、RISC-V対応のソフト・プロセッサ「Nios V」が含まれるとする。また、参加する教授ならびに学生は、高度なコースワークに適した手頃な価格のFPGA開発キットやリファレンス・デザイン、サポート・リソースも利用できるという。

このほかの特典として、「カスタム・ハードウェア・ソリューションの開発に使用される一部のAltera製FPGAの教育機関向け割引」、「Terasic社製ハイエンドDEシリーズボードの教育機関向け割引(2025年7月8日まで)」、「一部のAltera Agilex 7 FPGAベースの開発キットを20%割引」、「AlteraのFPGAにアクセスできるリモートラボ『LabsLand』の50%割引」などがあるとのことで、アルテラ・ユニバーシティを通じて利用可能なコースの実習として、実習用キットを使用した事前開発カリキュラムや、LabsLandのような遠隔環境を使用して教授が構成することができるほか、アルテラ・ユニバーシティを通じて、一定の条件を満たす教育機関を対象とした寄付プログラムの利用も可能だとしている。

なお、最新のワークショップ教材、ラボ演習、コースへのアクセスなど、アルテラ・ユニバーシティに関する詳細については、アルテラ・ユニバーシティ・アカデミック・プログラムのWebサイトなどで確認することが可能となっている。