宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」が何らかの異常を検知し、自動で機体の安全を確保する状態になっていることを、はやぶさ2公式Xアカウント(@haya2_jaxa )で4月2日に明らかにした。通信は安定しており、状況や拡張ミッションへの影響を確認している。

  • 「はやぶさ2」の実物大模型。「2024国際航空宇宙展」にて編集部撮影

同アカウントによれば、はやぶさ2が異常検知により、安全に最低限の運用を継続するための制御モード「セーフホールドモード」に移行したことが、3月21日の運用で判明したという。

JAXAによれば、はやぶさ2が搭載するリアクションホイールやスタートラッカーという姿勢制御系の機器が異常を起こし、探査機姿勢が正常に維持できなくなってしまった場合に、“最後の砦”である同モードに移行するとのこと。

はやぶさ2は、2019年に小惑星「リュウグウ」から採取したサンプルを、2020年に地球へ持ち帰った。現在も航行中で、2026年7月には小惑星2001 CC21「トリフネ」(Torifune)のフライバイ探査を行うことが決まっている。