BlackBerryの事業部門であるQNXは、高度なロボットシステム向けの機能安全(FuSa:Functional Safety)認証対応プラットフォームを発表。IntelとNexCOBOTとの協業で開発したもので、単一プラットフォームでAI搭載ロボットの安全性と効率性を強化するとしている。
新たに発表した機能安全認証対応プラットフォームは、Intel Core i7プロセッサーとQNX OS for Safetyをベースに構築したもので、産業オートメーションやロボティクスアプリケーション、特にAIを活用した環境における、安全認証取得済みの統合ソリューションに対する需要の高まりに応えることを目的としたもの。
AI(人工知能)を搭載した画像処理システムや、リアルタイム動作制御、その他の不可欠なロボットアプリケーション向けに、より強化された演算能力と仮想化機能を提供。厳格な機能安全認証規格へ対応しつつ、高い演算負荷を処理できるよう設計されており、認証取得プロセスの迅速化と、市場投入期間およびコンプライアンス費用の削減を実現するとアピールしている。
同プラットフォームはIntelと、スマートロボットアプリケーション向けの主要コンポーネントのプロバイダーであるNexCOBOTとの協業により開発。ロボット制御と安全制御の機能を、NexCOBOTのシングルボードに統合している。これにより、メーカーや開発者はコスト削減と消費電力の抑制、熱効率の向上を実現し、ハードウェアの障害リスクを低減できるという。
NexCOBOTの安全モジュールアプリケーションは、カスタマイズ可能で柔軟なソリューションを通じ、特定の産業要件を満たせるように設計。これらのアプリケーションは、認証取得対応の安全コンポーネントとソフトウェアモジュールを採用しており、さまざまなロボットシステムにシームレスに統合できるとしている。
「ISO 10218」などの国際安全規格に準拠することで、NexCOBOTの安全モジュールは位置や速度の監視といった必須の安全機能をIntelプラットフォームとともに実装でき、この機能によって企業は安全需要の進化に対応できるとのこと。