Synspectiveは3月18日、米国宇宙関連市場への戦略的拡大を目的とし、持株会社のSynspective USA HDおよび事業会社のSynspective USAの2社を設立したことを発表した。

宇宙空間を活用したビジネスが注目を集める近年、Global Market Insightsが発行した「Synthetic Aperture Radar(SAR) Market Report, 2024-2032」では、米国を中心とした北米地域の合成開口レーダ(SAR)市場規模は、2023年には約1.5兆円と推定され、その後は年間約10%の成長率で拡大し、2030年には約3.1兆円の規模に達すると予測されている。

小型SAR衛星の開発・運用、およびSARデータの販売とソリューション提供を行うSynspectiveにとって、米国市場への戦略的拡大は、世界の宇宙関連市場を牽引する北米・中南米地域の顧客に、最先端の衛星データやインサイトを提供するという同社のコミットメントを一層強めるものであり、成長過程における重要なマイルストーンだとする。

その足掛かりとして設立された新しい米国子会社は、Synspectiveの米国・中南米地域事業における拠点となり、国家安全保障・インフラモニタリング・災害対応・人的安全保障・環境管理などの分野で、SAR衛星データやソリューションの提供に注力するとのこと。事業会社のSynspective USAはコロラド州をビジネス拠点にするといい、地域の主要なステークホルダーともパートナーシップを強化し、意思決定プロセスをサポートするインサイトや、効果的なソリューションの顧客への提供を目指すとした。

なお、Synspective USAの代表には、地理空間産業で30年以上の経験を有し、リモートセンシングと地理情報システム(GIS)の分野で複数の特許を保有するKumar Navulur氏が就任。同氏は「今後は、ローカルパートナーと協力し、SynspectiveのSAR技術を通じて、次世代の持続可能な未来のために前向きな変化を促す実用的なデータとインサイトを提供していく」とコメントを残している。

また今回の発表に際し、Synspectiveの新井元行代表取締役CEOは「今後もビジネス拡大に向け積極的な投資を行うとともに、現地の企業や政府との緊密な協力関係を促進し、SynspectiveのSARデータやソリューションが北米・中南米地域特有の課題を解決することで、新たなビジネスの機会を創出することを目指す」としている。

  • Synspective USAのKumar Navulur代表とSynspectiveの新井元行代表取締役CEO

    Synspective USAの代表に就任するKumar Navulur氏(左)とSynspectiveの新井元行代表取締役CEO(右)(出所:Synspective)