ルネサス エレクトロニクスは3月18日、電動自転車や掃除機、ロボット、ドローンなどといったバッテリで駆動するさまざまな機器におけるバッテリ設計期間を短縮することが可能なオールインワンのバッテリマネジメントシステム開発ソリューション「R-BMS F(Renesas Battery Management System with Fixed Firmware)」を発売した。
同ソリューションは、2~4セル用「RTK0EF0163DK0002BU」と3~10セル用「RTK0EF0136DK0002BU」という2種類のオールインワンキットとして提供され、それぞれのキットには、アナログフロントエンド(AFE)とマイコン「RL78」を1パッケージに搭載した電池残量管理IC(FGIC)、事前検証済みのファームウェア、モニタリング用ソフトウェアツール、パラメータ設定ツール、マニュアルなどのドキュメント一式と評価ボードなどが含まれており、開発者はこれらを活用することでバッテリ開発に必要な労力を削減し、安全かつ電力効率の良いバッテリマネジメントシステムの設計が可能になると同社では説明している。
また、事前検証済みのファームウェアは、バッテリの充電状態(SoC)や健全状態(SoH)、電流、温度を監視することが可能で、各電池セルの電圧バランスを取りながら、不具合を検出する役割を担うもの。GUIツールによって特定の要件に応じた各種パラメータを設定することができるため、統合開発環境(IDE)を使用することなく、さまざまなセル構成に対応するよう柔軟に調整することができるという。