弥生は2月27日、2025年における個人事業主の課題や関心事について把握するために、2024年分の確定申告を行う予定の個人事業主1000人を対象に実施した「個人事業主 課題調査2025」の結果を発表した。
確定申告書の提出方法に「e-Tax」を選択した人は41.7%
確定申告書の提出方法として「自宅などからインターネットで提出(e-Tax) 」を選択した人は41.7%となり、2023年から2.1pt上昇する結果となった。デジタル化の傾向が見られるものの、2023年からの上昇値を見ると高止まり傾向にあるという。
一方で、2024年に初めて確定申告を行った人の45.1%がe-Taxでの提出を選択しており、新規利用者の間ではデジタル申告の定着が進んでいることが伺える結果となっている。
確定申告書の提出方法として、e-Taxを選択した人の年代別割合では、20~30代が55.4%と最多になった一方で、70代以上ではe-Taxでの提出を選択した人は26.7%となり、年代ごとに差が表れる結果に。
70代以上の人がe-Taxを選択しない理由については、「e-Taxが難しそうだから」(33.3%)、「e-Taxのやり方を調べるのが億劫だから」(23.1%)が並んでおり、同社は電子申告の浸透には、全年代が利用しやすいシステムやサポート体制の整備が課題となりそうだと見ている。
確定申告にAIを利用した人の90.2%が効果を感じる
2024年分の確定申告において、AIを活用した人は14.3%で、AIを活用した実例としては「税金の計算」(7.9%)、「AIチャットボットへの質問・相談」(6.5%)、「銀行明細やクレジットカードデータの自動仕訳」(5.8%)が挙げられた。
確定申告にAIを利用した人のうち、90.2%の人が業務の効率化や情報収集にかかる時間の短縮といった効果を感じているという。
全体でも今後の確定申告において41.7%の人が「AIを活用したい」または「活用を検討したい」と回答し、今後の普及に期待がかかる結果になった。
一方で、AIの活用に消極的な人は58.3%にのぼり、懸念点として「精度や正確性」(26.9%)、「コスト」(23.8%)、「セキュリティ対策」(21.0%)が上がっている。