アキレスは、難燃性など従来品と同様の物性を実現した環境対応型プラスチックとして、「フレームラミネート用バイオマス軟質ポリウレタンフォーム」と、「バイオマスPVCレザー」の2種類を開発したと2月13日に発表。複合化も可能で、主に自動車分野などへの展開を想定している。

  • 左がフレームラミネート用バイオマス軟質ポリウレタンフォーム。右はバイオマスPVCレザー

バイオマス原料を使った従来の軟質ポリウレタンフォームは、これまでは日用品向けが一般的だった。同社は今回、フレームラミネート性(熱融着性)と難燃性を備え、より広い用途に使用できる特殊タイプのフレームラミネート用バイオマス軟質ポリウレタンフォームを開発。原料となるポリオールにバイオマス原料を使っており(バイオマス度30%)、一般的な軟質ポリウレタンフォームと比べて、原料調達から製造段階までのCO2排出量を製品1㎏当たり約5kg削減できるとする。

さらに、バイオマス原料を一部使用しながら従来品と同様の耐熱性、耐寒性を備えたバイオマスPVC(ポリ塩化ビニール)レザーも新たに開発。可塑剤にバイオマス由来の材料を使っている(バイオマス度20%)。なお、いずれも製品形態は長尺品となる。

アキレスでは、軟質ポリウレタンフォームやPVCレザーを複合した車両用内装材を自動車関連メーカー各社に提供している。上記2製品を複合化することで、環境対応をコンセプトにしたバイオマスプラスチック複合サステナブル素材「Lagreen」(ラグリン)の提案にも新たに対応。Lagreenは軽量で加工性に優れ、今後は車両用内装材以外の用途への活用も視野に開発を進めるとのこと。

  • 構造イメージ図:バイオマスプラスチック複合サステナブル素材「Lagreen」