Sales Markerは1月21日、同社の製品戦略発表会として「インテントセールス2.0」を開催した。

発表会にはSales Marker 代表取締役の小笠原羽恭氏、Sales Markerアンバサダーの斎藤工氏が登壇し、新しく開発された「インテントAI」の機能を紹介した。

本稿ではその一部始終を紹介する。

  • Sales Marker 代表取締役の小笠原羽恭氏とSales Markerアンバサダーの斎藤工氏

    Sales Marker 代表取締役の小笠原羽恭氏とSales Markerアンバサダーの斎藤工氏

インテントセールスの実現を進めるSales Marker

同社は、顧客起点で行う営業手法「インテントセールス」を実現するためのサービス「Sales Marker」を提供している。インテントセールスとは、企業のWeb検索などの行動履歴データから、興味関心の対象や検討の段階を推測した上で、相手に合わせた最適なチャネルとメッセージでアプローチする、「ニーズを狙い撃ち」する営業手法のこと。

  • インテントセールスのイメージ

    インテントセールスのイメージ

インテントセールスは、問い合わせされるまで見込み客の存在に気づかない「インバウンドセールス(反響営業)」や自社認知がしてもらえるが手当り次第で膨大な工数がかかる「アウトバウンドセールス(新規開拓営業)」と異なり、興味を持ってくれた顧客に即座にアプローチをかけられるという特徴を持っている。

BtoBビジネスにおいても、Web検索行動を中心とした、サードパーティ上のデータの重要性が増してきたことによって注目され始めたという。

小笠原氏は、インテントセールスのポイントとして「ニーズに基いて企業をターゲティング」「部署・人物 ターゲットを選定」「ニーズに合わせた訴求内容を作成」「マルチチャネルアプローチ」という4点を挙げた。

  • インテントセールスの4つのポイント

    インテントセールスの4つのポイント

この4つのポイントを網羅することで、Sales Markerはインテントセールスを実現してきた一方で、導入企業からは「社長の意向で導入したが使いこなせない」「機能が多くて新機能に気が付けない」といった声も多く、導入後に苦労してしまうケースも少なくなかったという。

誰でもトップセールスのように成果が出せるプロダクトに

上記のような課題を解決するために、同社が開発したのが「インテントAI」だ。

インテントAIは、AIエージェントとゲーミフィケーションを実装した新しい営業体験を実現するもの。AIエージェントとインテントセールスを融合し、Sales Markerを直感的で使いやすいヒューマン・セントリック・サービスへ刷新することで、営業経験の有無にかかわらず、誰もが高い成果を上げられる体験を実現していきたいという。

  • インテントAIのイメージ

    インテントAIのイメージ

ゲーミフィケーションとは、ゲームのメカニズムやデザイン要素を⾮ゲームの分野に応用することで、利用者の動機付けやエンゲージメントを向上させ、必要な行動を促す考え方のこと。

このインテントAIを活用することで、顧客のインテント=ニーズをつかんでAIエージェントが自ら目標達成に向けて業務を行ってくれる世界を作り出し、誰でもトップセールスのように成果が出せるプロダクトに進化させていきたいという。

同サービスは、インテントセールスの実践レベルに応じてユーザーランクが上がる「ミッション機能」を搭載。同機能は、日々のアクションを明確化し、営業が成果につながる道筋を提示する。

また、他のユーザーと競い合う「ランキング機能」も実装したことで、自身の成果を常にプロダクト上で確認することが可能。

さらに直感的にインテントセールスを実践できる「チュートリアル機能」を開発。インテントセールスで成果を創出するために必要なステップを確実に実践できるよう、ヒューマン・セントリック・サービスの概念を取り入れたユーザーインタフェースとユーザー体験に刷新している。

インテントAIを体験した斎藤工氏も「営業経験のない私でも簡単に使えた。普段冷たい印象のAIに温かみを感じた」と納得の表情だった。

  • インテントAIを体験する斎藤工氏

    インテントAIを体験する斎藤工氏

そのほか、Sales Markerには以下の5つの機能が追加された。

インテントシーケンス

これまで提供してきたマルチチャネルアプローチを自動実行できる「シーケンス機能」を提供。アポ取得率を改善する自動運用と、アプローチごとの効果検証が可能となる。

パーソナライズメッセージ

アプローチ先の個人ごとにAIが自動で文面を生成。インテントフォームやインテントメールでは、送付先企業名・部署名・役職名・名前を挿入することでアテンションを高めるだけでなく、対象企業ごとに提供できる内容をパーソナライズする。

インテントジェネレーション

ターゲット企業に対して広告を配信するインテント広告だけでなく、インテントエコシステムパートナーとの協業で認知・ブランディングキャンペーンを実施し、セールスシグナル増加に寄与する。

インテントパウダー

インテントAIによって自社の商品やサービスの魅力度、USPを自動で分析し、サービスの概要やカテゴリーの概要、顧客の課題、ペインポイントなどの項目ごとに文章を生成する。

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