三菱電機は1月14日、太陽光発電システムや蓄電池などの電源システムのインバーターなどの低消費電力化・高出力化に貢献する再生可能エネルギー用電源システム向けパワー半導体モジュールの新製品として、新開発の第8世代IGBTを搭載した「産業用LV100タイプ 1.2kV IGBTモジュール(CM1800DW-24ME)」を開発、サンプル提供を2月15日より開始すると発表した。
同製品は、再生可能エネルギー用電源システムの発電・蓄電効率向上や低消費電力化を目指して開発されたもの。
第8世代IGBTは、ゲートのダミートレンチを上下2段に分割することでゲート容量を最適化した構造である独自のSDA(Split Dummy Active)構造やチップの裏面に深いn層を形成することでダイナミック動作時のキャリア制御を行う構造であるCPL(Controlling carrier Plasma Layer)構造を採用することで、電力損失を第7世代IGBTを搭載した従来製品(CM1200DW-24T)と比べて約15%削減することを可能としたという。
また、IGBTとダイオードのチップ配置の最適化により、従来製品と同一のるLV100パッケージながら、従来製品比1.5倍となる定格電流1800Aを実現しており、インバータの高出力化に貢献するともしている。
さらに、従来製品同様、端子配列の最適化でパワー半導体の並列接続を容易化できるため、多様なインバータ構成に対応することもできるという。
なお、同モジュールは直近では1月22日~24日にかけて東京ビッグサイトにて開催される「第39回ネプコンジャパン エレクトロニクス開発・実装展」に出展される予定のほか、北米、欧州、中国などでも開催される展示会にも出展する予定だという。