長瀬産業は1月7日、同社100%子会社である東拓工業が、沖縄県うるま市で操業しているパイプ製造の工場を同市内で移転し、生産能力の拡大を図ることを決定したと発表した。

東拓工業の沖縄工場は2012年に開設され、インフラ整備や公共事業向けに地中埋設電線保護管やPC橋梁用ケーブルダクトなどの製品を供給してきた。今回の移転では、生産効率と生産能力のさらなる向上を目指したもので、生産と在庫管理を同一工場内で統一し、製造から出荷までの一貫体制を整備することで生産能力は1.5倍以上に向上することとなるという。また、それに併せて新たに土木用排水パイプと半導体製造装置にも用いられる耐熱ダクトホースの製造も開始することが予定されており、これにより従来の沖縄県内の需要中心の販売から、県外への販売も強化していくとする。

新たに製造される半導体製造装置向け耐熱ダクトホースは、半導体装置に組み込まれることで機械作動時の熱排出やクリーンルームなどの低発塵を要求される環境での送・排気ダクトとして活用されるものだという。

新工場の建設スケジュールは、2025年2月の着工を、2025年8月には完成をそれぞれ予定。稼働開始は2025年10月からを予定しているという。また、工場の敷地面積は5200m2、建屋は1500m2としている。

  • 製品ラインナップ

    新工場の製品ラインナップ。左から電気・通信ケーブルを地中埋設する場合の電線保護管のTACレックス、PC橋梁用ケーブルダクトのポリエチレン製シース、土木造成工事用 暗きょ排水管のTACプレス、半導体製造装置向け耐熱ホースの耐熱ダクト (出所:長瀬産業)