マツダは1月6日、車載用円筒形リチウムイオン電池(LIB)のモジュール・パック工場を、山口県岩国市に新設することを決定したと明らかにした。

マツダは、同社が掲げる「2030経営方針」のもと地球温暖化抑制という社会的課題の解決に貢献すべく、顧客ニーズや規制の変化に応じたさまざまな技術的選択肢を用意する“マルチソリューション戦略”に基づき、電動化技術への準備を進めているという。

そうした動きの中でマツダは、2023年5月にパナソニック エナジーとの間で、電動車における重要部品の1つである車載用円筒形LIBの供給に向けた合意書を締結。さらに2024年9月には、この協業に関わる電池の生産増強および技術開発に関して、経済産業省より「蓄電池に係る安定供給確保計画」として認定されたことを発表している。

今回の工場新設も前出の協業に関わるもので、岩国市の新工場では、パナソニック エナジーから調達する車載用円筒形LIBセルのモジュール化およびパック化を行うとする。なお工場の稼働開始は2027年度を目指しているといい、生産能力は年間10GWhを予定しているとのこと。完成した電池パックは、マツダの国内車両工場において同社初のEV専用プラットフォームを採用するバッテリーEVに搭載予定だという。

マツダは、パナソニック エナジーとの協業計画に基づき、新工場でモジュール化・パック化した電池を活用し、デザインや利便性、航続距離などを高いレベルで実現させたバッテリーEVを顧客に届けるとともに、地域の雇用や経済発展にも貢献していくとする。また同社は2030年に向け、今後も“走る歓び”を深化させ続け、顧客の日常に移動体験の感動を創造し、“生きる歓び”を届けていくことを目指すとしている。