STMicroelectronicsは12月12日(欧州時間)、最先端の量子コンピューティング技術を持つスタートアップ企業のQuoblyと、量子プロセッサユニット(QPU)の量産化に向けた協力を発表した。

Quoblyは、2031年までに100万量子ビットを超えた量子コンピューティングによる製薬、金融、材料科学、気候や流体力学のシミュレーションを含む複雑なシステム・モデリングなど、幅広い応用での活用を目指している。

今回の協力は、STの28nm FD-SOIプロエスを活用してコスト競争力のある大規模量子コンピューティングソリューションを実現しようというもので、研究開発コストを低減しながら、拡張性に優れた低コストの量子コンピューティングプロセッサに対する市場の要求に取り組み、量子コンピューティングのブレークスルーを実現することを目指すとしている。

協力の第1段階としてSTの28nm FD-SOIプロセスをQuoblyの要求仕様に適合させ、10万物理量子ビットを超えるスケーラビリティ(拡張性)を証明する100量子ビットの量子マシンの開発を進め、2027年までに材料開発やシステム・モデリングなどの応用が可能な市場をターゲットにした第1世代の商品化を目指すとしている。