AMDの投資部門であるAMD VenturesがGPUをベースとしたクラウドを提供する米国スタートップのVultrの調達ラウンドに参加する。調達額は総額3億3300万ドルで、評価額は35億ドル。Vultrが12月18日に発表した。
AMDとNVIDIAをベースとしたクラウドを提供するスタートアップ
Vultrは2014年に創業、「AMD Instinct MI300X」「NVIDIA GH200」など、AMDとNVIDIAをベースとしたクラウドを提供するスタートアップ。Vultrは自社のAIチップを持っていない。
今回の投資はAMD VenturesとヘッジファンドのLuminArx Capital Managementが行うもので、総額3億3300万ドルだという。
Vultrは得られた資金をGPUの調達、海外展開などに充当を予定している。CNBCによると、Vultrは2021年にBank of AmericaとJPMorgan Chaseから1億5000万ドルの与信枠の提供を受けているが、株式による資金調達を行うのは今回が初めてという。
AMDは、Vultrの優先AIハードウェアプロバイダとなる、とAMDの最高戦略責任者、Mathew Hein氏はWall Street Journalに語っている。投資について「顧客がVultrのプラットフォームを通じてAMDのGPUを経験する」方法の1つになると説明している。
VultrはAMDのGPU数千個を搭載したスーパーコンピューティングサービスをシカゴのデータセンターに構築する計画を明らかにしている。