日本気象協会とAGC、北海道月形町の3者は、冬季のホワイトアウトの発生を予測し、デジタルサイネージを通じて同町の町民へリアルタイムに情報発信する実証実験を12月2日から2025年3月31日まで実施する。町民の冬季の交通事故リスクや、大雪や吹雪による被害の低減に寄与することが期待されるとしている。
ホワイトアウトは、「雪や雲によって周囲が一様に白く見え、空と地面の区別ができなくなる現象」や、「雪や吹雪によって視界が完全にさえぎられ、周囲がまったく見えなくなる現象」を指し、冬季に北海道などの寒冷地域で起きやすい。
この状態でクルマを運転していると、前方の道路や障害物がほとんど視認できないため交通事故のリスクが高まり、重大な人的・物的被害が発生するだけではなく、長時間にわたって道路が通行止めとなることで物流遅延など、地域経済への悪影響も懸念される。
今回の実証実験は月形町、視界不良の中でも特に著しい状態であるホワイトアウトに注目し、その発生を予測してリアルタイムな情報発信を行うというもの。
AGCが提供する窓設置カメラ「ミハルモ」を、月形町の南地区広域集落会館と札比内(さっぴない)コミュニティセンターに設置し、同町の国道275号の沿線2地区における画像データを取得。
日本気象協会ではこの画像データをもとに、同協会が開発した自社AIを使い、2地区の視程情報を15分ごとに5段階で判別。AIによるリアルタイムの視界判別情報と最新の気象情報を独自に解析し、1時間ごとに6時間先までの視程を予測する。
月形町は、役場と総合体育館に設置したサイネージで、6時間先までの吹雪視程情報を表示。実証実験の終了時には町民へアンケートを行い、対象区間の道路利用者の運転計画に対する効果測定を行う。
今回の実証実験で使用するAGCのミハルモは、建物の窓(室内面)に設置するマグネットタイプの屋外用カメラ。大規模な設置工事が不要なため、屋外用カメラよりも導入時のコストを抑えられ、室内面への設置によって防水防塵対策やメンテナンスの負担も軽減できるとする。本格販売は2025年5月に開始予定とのこと。

