東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)は、本田技研工業の熊本製作所に、国内の工場向けでは最大規模となるリチウムイオン蓄電池(2万kWh)を新たに導入したと11月22日に発表。稼働済みの太陽光発電設備(7,100kW)の発電状況に連携した運用を開始している。
同工場では、2025年4月に稼働するカーポート型の太陽光発電設備(2,200kW)の追加導入が決定。さらに静岡の細江船外機工場でも1,800kWの太陽光発電設備を稼働開始し、2025年内に2,000kWhのリチウムイオン蓄電池を導入することも決まった。
今回の取り組みでは、太陽光発電設備と蓄電池を活用し、太陽光による発電量が電力需要を上回る休日などに蓄電池を充電。発電量が電力需要を下回る時間帯には蓄電池から電力を供給する。再生可能エネルギー由来の電力をオンサイトでムダなく活用でき、両工場で合計5,500tのCO2削減を見込む。
太陽光発電設備と蓄電池は、TGESがシステム設計と施工、メンテナンス・監視、制御などをワンストップで提供する「エネルギーサービス方式」で設置。事業者がエネルギーシステムを所有、メンテナンス、運用までワンストップで行い、利用者は初期投資不要でエネルギーサービス利用料を対価として支払うかたちだ。
これらの設備は、遠隔監視センターから24時間365日見張っている。設備の停止につながる予兆を検知し、故障を未然に防ぐ予防保全も迅速に対応することで、設備の安定稼働を図るとのこと。
熊本製作所では、2021年から段階的に行ってきた9,300kW(建設中も含む)の自家消費型の太陽光発電設備と、今回稼働した2万kWhのリチウムイオン蓄電池を連携。
細江船外機工場では前出のとおり、1,800kWの太陽光発電設備を2024年度から稼働させており、さらに2025年内に2,000kWhのリチウムイオン蓄電池を導入して連携することで、電力需要の約50%が工場内でつくられた再生可能エネルギーとなる見込み。