富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)は9月24日、業務ソリューションとの連携を強化したA3デジタルカラー複合機「Apeos」シリーズの3機種10商品を10月21日に発売することを発表した。3機種のうち「Apeos C7071」シリーズはA3デジタルカラー複合機の商品ラインアップを一新するフラッグシップモデルに相当する。
一方、「Apeos C3067」と「Apeos C3061」シリーズは中小企業向けのコンパクトモデル。「Apeos C3067」ではユーザーの業務効率化を支援する複合機追加型アプリケーションを標準搭載し、「Apeos C3061」シリーズでは複合機の基本機能に加え、さまざまなトレイ構成で柔軟な使い方が可能。
Apeos C7071シリーズの特徴
フラッグシップモデルとなる「Apeos C7071」シリーズは、オフィスのセンターマシンとして業務遂行の中核に使えるという。印刷速度70枚/分から25枚/分までの計6商品をラインアップし、高速・中速機となる「Apeos C7071」などでは、1パス両面自動読み取りで、毎分270ページのスキャンが可能。業種業務を問わずにさまざまなオフィス環境で紙文書の電子化を支援する。
中速・低速機となる「Apeos C5571」などでは、毎分160ページの1パス両面自動読み取りに加え、名刺やレシートサイズの用紙を連続で自動読み込み可能なスキャナーを搭載したことで、社内での情報共有や経費処理作業などをサポート。さらに、「Apeos C7071」シリーズは出力時に針なしステープル機能やZ折り・三つ折りなどの後処理工程にも対応する。
Apeos C3067およびApeos C3061シリーズの特徴
「Apeos C3067」と「Apeos C3061」シリーズは、コンパクト性を追求した中小企業向けの複合機として展開する。手差しトレイや用紙搬送経路を見直し、本体幅を従来機よりも13ミリメートル低減した。これに加えて用紙対応力も強化し、52グラム/平方メートルの薄紙から300グラム/平方メートルまでの厚紙、販促物などの内製化に便利な297×1200ミリメートルの長尺出力も可能。
従来機に搭載されたトナーよりさらに定着温度を15度低減した低温定着トナーを新たに採用した。トナーを紙に定着する工程は複合機において最も電力を消費する工程とされるが、新トナー採用などによりTEC値(Typical Electricity Consumption)の低減やウォームアップタイムの短縮化を実現している。さらに、将来の再資源化を前提に部品の形状や構成を見直し、分解・清掃・分類しやすい商品設計を新たに取り入れ、気候変動への対応と資源循環の促進にも貢献する。
今回新たに商品ラインアップへ追加した「Apeos C3067」は、上位機と同等の10.1インチの操作パネルと毎分160ページの1パス両面自動読み取りのスキャナーを採用した。また、利用頻度が高いスキャン業務の効率化が図れる「業務別らくらくスキャン Light」と、ファクス受信文書の電子化と自動仕分け・転送などを行う「ペーパーレスファクス仕分け」の2つの複合機追加型アプリケーションを標準搭載した。これにより、紙情報の電子化に伴うスキャン方法の設定やデータ保存先の指定、ファイルのリネームなど一連の作業が複合機の操作からワンタッチで完結できるようになる。
また、「Apeos C3061」シリーズは、コピー、プリント、ファクス、スキャンの基本機能を備える。印刷速度25枚/分の「Apeos C2561」では、1段から4段トレイまでの計3種類のトレイ構成から選択可能となる。印刷速度20枚/分の「Apeos C2061」では、1段トレイを標準構成としながらも、複合機の設置場所や使用用途に合わせて自由に組み合わせることも可能だという。