TOPPANエッジは9月17日、暗号資産取引を行う際にICカードをスマートフォンなどにタッチして認証を行い、取引を実行するWeb3ウォレット向けのカード型セキュリティモジュールを開発したことを発表した。2025年春ごろから国内外のノンカストディアル(自己保管・自己管理型)ウォレット事業者や金融、決済、通信、小売・流通業者などに向けて提供を開始する。
サービスの概要
同サービスは、暗号資産のライトユーザー向けに、利便性とセキュリティを両立させたウォレットモジュール。カード形状のため顧客に受け入れられやすく、配布や配送にも対応可能。専用のICカードをモバイル端末のNFC(近距離無線通信)によって読み取ることで、ウォレットアプリ上で暗号資産の取引認証を行う。
リカバリーフレーズ(ウォレットにアクセス出来なくなってしまった際に、再度そのウォレットにアクセスするために必要な文字)をカードに暗号化して保管することでユーザー自身が別途保管する必要がなく、暗号資産ウォレットの作成における煩わしさを解消し、暗号資産初心者にもわかりやすいウォレットを提供できる。
決済にカード型を採用し、ウォレットアプリにかざすだけで取引承認が可能。クレジットカードや交通系ICと同様の決済体験を提供し、充電が不要で管理が簡単になっている。
ICカードと鍵生成・管理システムによる認証システムのみを提供できるため、既に運用されている既存のWeb3ウォレットに組み込むことが可能。利用シーンやサービスモデルに応じて、高セキュリティカードや低コストカード、秘密鍵の事前発行や都度発行など、さまざまなカード種類や発行形態を選択できる。
TOPPANエッジは、国内外の暗号資産発行事業者や金融・決済、通信、小売・流通業界を対象にデジタルトラスト分野で事業を展開し、2028年までに約15億円の売り上げを目指す。