コスモエネルギーホールディングス、コスモエコパワー、JR西日本の3社は8月7日、発電の方法や立地条件などによる制約が少ないバーチャルPPAを活用し、列車運転など鉄道事業における使用電力に対する再生可能エネルギー電力(再エネ電力)のさらなる拡大に関する協議を進めるため、基本合意書を締結したことを発表した。

コスモエコパワーは1997年の創業以来、41か所・220基の陸上風力発電の開発を行い、2024年6月時点でも18か所130基を運営するなど、国内でも有数の開発・運営実績を誇る。またコスモエネルギーグループでは“2050年カーボンネットゼロ”の実現に向けた取り組み方針の1つとして「グリーン電力サプライチェーン強化」を掲げており、風力発電によるコーポレートPPAをはじめとした再エネ電力の供給拡大を目指しているとする。

一方でJR西日本グループは、環境長期目標「JR西日本グループゼロカーボン2050」を掲げ、グループ全体のCO2排出量を2030年に50%削減(2013年度比)、そして2050年に実質ゼロとすることを目指しており、その達成に向けた取り組みの1つとして再エネ電力の導入拡大を目指している。

長年にわたり気動車などの燃料油供給において関係性を築いてきた両社は今般、カーボンニュートラル社会の実現に向けた想いが合致したことから、再エネ電力拡大に関する協議を開始。発電量に応じた環境価値のみを直接購入する契約であるバーチャルPPAの活用について検討を進めるといい、今後もカーボンニュートラル社会の実現に向けて互いの取り組みを加速するとしている。

  • バーチャルPPAを活用した連携のイメージ

    バーチャルPPAを活用した連携のイメージ(出所:コスモエネルギーホールディングス)