東洋新薬、独自性高い届け出相次ぐ

健康食品・化粧品の総合受託メーカーである東洋新薬は、機能性表示食品の開発に強みを持っている。独自のヒト試験データに基づき独自に制作したSR(研究レビュー)による届け出を積極的に行っている。2024年に入ってからも、「インドマンゴスチン由来ガルシノール」を機能性関与成分とし「肝機能」「活気・活力」「疲労感」訴求を行う機能性表示食品など、独自性の高い、同社の機能性表示食品の届け出の公開が相次いでいる。

<「インドマンゴスチン」 3種の訴求、相次ぎ公開>

東洋新薬は1月5日、「インドマンゴスチン由来ガルシノール」を機能性関与成分とし、肝機能訴求を行う機能性表示食品の届け出が1月4日付で公開されたと発表した。「インドマンゴスチン由来ガルシノール」は、それまで届け出受理実績がなかった、新たな機能性関与成分だ。

1月4日に公開されたのは、同社の機能性表示食品「インドマンゴスチンタブレットL」の届け出。機能性関与成分としてインドマンゴスチンの特徴成分である「インドマンゴスチン由来ガルシノール」を含有しており、「健康な人の健常域でやや高めの血中ALT値、AST値を低下させる機能があることが報告されています。血中ALT値とAST値は、肝臓の健康状態を示す指標の一つです」と機能性を表示している。

4月24日付では、「インドマンゴスチン由来ガルシノール」を機能性関与成分とし、「日常生活における一時的な活気・活力感の低下を軽減する」機能を訴求する機能性表示食品の届け出も公開された。

4月24日付で公開されたのは、同社の機能性表示食品「インドマンゴスチンタブレットV」の届け出。「インドマンゴスチン由来ガルシノールには、日常生活における一時的な活気・活力感の低下を軽減する機能が報告されています」と機能性を表示している。

4月26日付では、同素材を配合し、「起床時の疲労感をやわらげる」及び「日常生活における一時的な疲労感をやわらげる」旨を表示する機能性表示食品「インドマンゴスチンタブレットF」の届け出も公開されている。

同素材を配合した機能性表示食品では、「肝機能」「活気・活力」「疲労感」のトリプル訴求も可能になると期待できる。

インドマンゴスチンは、インドに自生している、フクギ科の植物だ。果実はスパイスとしてカレーなどに用いられてきたという。健康に対する効果を期待して、インドの伝統医療「アーユルヴェーダ」でも古くから利用されてきたとしている。

「インドマンゴスチン由来ガルシノール」には抗炎症効果があり、多様な機能性につながっていると考えられるという。

▲「インドマンゴスチン」

<「葛の花エキス」 『脂肪の分解高める』可能に>

1月12日には、「葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)」を機能性関与成分として、「日常の身体活動による脂肪の分解を高める」旨を表示する機能性表示食品の届け出が公開された。

同社が提案する「葛の花エキス」配合品では、すでに150件を超える届け出実績(4月30日時点)が生まれており、機能性表示食品で快進撃を続けている。

これまでは、「葛の花由来イソフラボン(テクトリゲニン類として)」を機能性関与成分とし「肥満気味な方の、体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)やウエスト周囲径を減らすのを助ける」旨や、「日常生活活動時や運動時(3.5メッツ程度のもの)のエネルギー消費(カロリー消費)を高める」旨、そして「日常の身体活動による脂肪の燃焼を高める」旨などを表示する機能性表示食品の届け出が公開されていた。

1月12日に公開されたのは、機能性表示食品「葛の花タブレットLM(エルエム)」の届け出。同製品では「日常の身体活動による脂肪の分解を高める機能があることが報告されています」と機能性を表示している。

同社の「葛の花エキス」は、水への溶解性や、熱への安定性など製剤性にも優れているため、多様な食品形態に応用可能だという。

▲「葛の花エキス」

<「コラーゲンペプチド」 『違和感を軽減』と表示>

「コラーゲンペプチド」を機能性関与成分として、「ひざの曲げ伸ばし時の違和感を軽減する」旨を表示する、東洋新薬の機能性表示食品「コラーゲンパウダーS」の届け出が、1月15日に公開された。

「コラーゲンペプチド」についてはこれまで、「膝関節の曲げ伸ばしを助ける」「肌の水分量を保ち弾力性の低下を抑え、肌の健康に役立つ」「骨をつくるはたらきをサポートする」旨などを表示する機能性表示食品の届け出が公開されていた。

1月15日に公開された「コラーゲンパウダーS」では「コラーゲンペプチドには、ひざの曲げ伸ばし時の違和感を軽減する機能が報告されています」と機能性を表示している。

この届け出における機能性関与成分量は、コラーゲンペプチドとして1日2グラム。従来のコラーゲンペプチドよりも低用量で、膝訴求の機能性表示食品の開発が可能になったという。スティック包装など多様な形態での商品展開が可能になるとしている。

<「フラバンジェノール」 『末梢血流維持』新たに>

2月5日には、「松樹皮由来プロシアニジンB1及びB3」を機能性関与成分とし、「末梢血流を維持することにより、肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つ」旨を表示する機能性表示食品の届け出が公開された。作用機序として「末梢血流の維持」の文言を含む機能性表示食品の開発が可能になった。

「松樹皮由来プロシアニジンB1及びB3」は同社の独自素材である「フラバンジェノール」の特徴成分だ。「フラバンジェノール」は、フランス海岸松の樹皮から抽出されるエキス。ポリフェノールを豊富に含み、高い抗酸化作用などさまざまな生理活性を示すことが分かっている。

同素材配合品ではこれまで、「LDLコレステロール値や総コレステロール値を下げる」旨や、「加齢とともに低下する血管のしなやかさ(柔軟性)(血管を締め付けた後の血管の拡張度)の維持に役立つ」旨、「肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つ」旨などを表示する機能性表示食品の届け出が公開されていた。

2月5日付で新たに公開されたのは、同社の機能性表示食品「フラバンタブレットC2E2(シーツーイーツー)」の届け出だ。

同製品では、新たに「末梢血流を維持することにより、肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つ」と機能性を表示している。

同社では、健康食品の分野で「フルサポートODM(※)」サービスを提供しており、開発・製造、製品デザイン、物流サービスの提供までを一気通貫で支援できる。

「独自原料の提供」「トクホ・機能性表示食品の開発」といった多様な側面において、差別化できる製品づくりに貢献できる体制を整えている。

機能性表示食品の分野においても、研究開発をたゆまず推進している。

※ODMとは…「オリジナル・デザイン・マニュファクチャリング」の略。商品の製造にとどまらず、開発や設計も含めたトータルサポートを行うことをさす。

■東洋新薬

https://www.toyoshinyaku.co.jp/