Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは4月25日、タンパク質分析用の新たな自動パラレルキャピラリ電気泳動(CE)システム「Agilent ProteoAnalyzer System」を日本市場に向けて5月2日より販売開始すると発表した。

キャピラリ電気泳動法は、キャピラリ管内に泳動液を満たして、両端に電圧をかけて電気泳動を行うことで、試料の成分を分析する手法。迅速かつ高分解能な分析を最小限のサンプル消費でできる点が特徴で、近年のモノクローム抗体やその他の治療効果が期待されるタンパク質ターゲットに対するバイオ医薬への関心の高まりもあり、注目が集まるようになっている。

同プラットフォームは、製薬、バイオテクノロジー、食品分析、アカデミア分野における分析ワークフローなどにおける複雑なタンパク質混合物の分析を簡素化することで、効率化を図ることを目的に開発されたもの。分離の自動化、データ処理、サンプル調製ステップを簡素化することで、分析ワークフローの合理化ができ、ワークフローの効率化に伴うトレーニングや関連する人件費の削減を可能とするという。また、粗抽出物から精製フラクションまで、幅広い種類のサンプルを分析できるほか、異なるサイズや種類のタンパク質を一度に分析できるため、時間とコストのかかる再分析の必要性を減らすこともできるようになるともしている。

  • 「Agilent ProteoAnalyzer System」の外観

    アジレントのタンパク質分析用の自動パラレルキャピラリ電気泳動システム「Agilent ProteoAnalyzer System」の外観