パナソニック コネクトは2月8日、傘下でサプライチェーン(供給網)管理システムを手掛ける米ブルーヨンダーが、製造業向けの生産・輸送計画システムを開発している独フレクシス社を買収したと発表した。買収額は非公表。フレクシス社は自動車・産業機械向けのサプライチェーン管理に強みを持っており、ブルーヨンダーは同社の買収で、計画・最適化を支援する能力の強化や、新たな顧客の開拓につなげたい考えだ。

  • 米ブルーヨンダーが手掛ける供給網管理システムの画面イメージ

    米ブルーヨンダーが手掛ける供給網管理システムの画面イメージ

同契約は、ブルーヨンダーにとって過去3カ月で2社目の買収となる。23年11月に物流システム開発を手掛ける英ドトル者を買収、同社は電子商取引(EC)サイトなどが扱う商品の返品管理ソフトに強みを持ち、ECの商品が最寄りの物流拠点から消費者の手元に届くまでの「ラストワンマイル」のサービスも手掛けている。

今回買収したフレクシス社は1997年に創業。25年以上にわたってグローバルに事業展開し、ドイツで3カ所、アメリカ、カナダ、中国、日本にそれぞれ1カ所拠点を構えている。

同社のソリューションを利用することで、例えば自動車の購入において、消費者は製造前に車両をカスタマイズできるオプションを利用できる。各種装備のパッケージから、外装および内装の仕上げ、塗装など、自動車メーカーが組み立てラインでのオーダーをスケジューリングし、優先順位付けを行う。また、受注管理システムと統合することで、在庫状況、資材の制約、輸配送スケジュール、および生産順序に基づいて生産日を調整し最適化することも可能だ。