セールスフォース・ジャパンは11月1日、年次調査レポート「コネクテッドカスタマーの最新事情」(第6版)の日本語版を公開した。同レポートでは、日本からの650人を含む世界25カ国の一般消費者と法人顧客1万4300人を対象に実施した調査結果をまとめており、AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)、マクロ経済のトレンドが、購買ライフサイクル全体で顧客の期待や行動をどのように変化させているかを明らかにしている。
さまざまな状況下でのサービスの迅速化を期待する顧客の割合の調査では、「テクノロジーが進化した時」にサービスの迅速化を期待する顧客は81%、「より多くのデータを提供した時」にサービスの迅速化を期待する顧客は75%、「より多くの金額を支払った時」にサービスの迅速化を期待する顧客は65%という結果となった。なお、日本の顧客で見ると77%がテクノロジーの進化とともにサービスの迅速化を期待しているという結果になっている。
また、ブランドを乗り換える際の要因を調べた調査では、「割安な価格」が72%、「製品品質」が55%、「商品の在庫」が41%、「製品の選択肢/品揃え」が41%、と価格以外の要素がブランド選択に影響する余地が確認された。日本の消費者の49%は、この1年で少なくとも1つのブランドを他社に乗り換えていることも分かっている。
また日本の消費者の67%は、企業が提供する体験は製品・サービスと同じくらい重要だと回答しており、日本でブランドを乗り換える理由のトップ3は、割安な価格、製品品質、製品の選択肢/品揃えだった。
加えて、顧客は生成AIの台頭に関してさまざまな感情を抱いていることも分かった。しかし、調査対象の25カ国すべてにおいて「好奇心」がトップ3に入っている。日本の生成AIに対する顧客の感情は、好奇心、不安、希望、が上位3つとなった。
顧客は企業がAIの利用を拡大する中で透明性を期待していることも分かる結果となった。日本の顧客の74%は、企業がAIを非倫理的な方法で利用することを懸念しているほか、日本の顧客の43%は、AIの適用方法について高い可視化を保つことで信頼が高まると回答している。