インド政府が半導体関連企業誘致促進イベントを開催

インド政府は7月28~30日にかけて、各国の大手半導体関連企業を招く形でインド西部グジャラート州において半導体産業の振興イベント「SemiconIndia 2023」を開催した。

同イベントは、インド政府電の子情報技術省が所管するインド半導体ミッション(ISM)が主催し、関連業界団体が協力する国際会議および展示会という位置づけで、SEMIが世界各地で主催しているSEMICON展示会とは異なる点に注意が必要である。インドを半導体設計、製造、技術開発の世界的なハブにするため、広く半導体関連の多くの技術プレーヤーをインドに呼び込むとともに、外資の協力を得てインド国内に半導体サプライチェーンを構築する狙いがある。

初日には、インドのナレンドラ・モディ首相が開会宣言を行い、資金と法整備の両面で半導体産業を支援していくと約束したほか、全日にわたって、インドで半導体組み立て・テスト工場の建設を予定しているMicron TechnologyのSanjay Mehrotra CEOや半導体製造装置の技術開発センターの設立を予定しているApplied Materials半導体製品グループプレジデントのPrabu Raja氏などといった世界の主要半導体および関連企業のトップがインドへの投資に関して講演を行った模様である。

中でもAMDのEVP兼CTOのMark Papermaster氏が、講演の中で、向こう5年間にわたって4億ドルを投じてインドにおける半導体設計に関する研究開発(R&D)事業を強化すると発表したとインドメディアが報じている。

具体的には、2028年末までに約3000人のエンジニアを新規雇用するとともに、ベンガルール(バンガロール)にインド国内最大規模の半導体設計センターを設立するという。同社はこれまでデリーやグルガオン、ムンバイ、ハイデラバードなど、インド国内9カ所に開発・設計拠点を有しており、すでに6500人の技術者を抱えている。10カ所目となる新たな設計センターは、面積50万平方フィートで2023年末までに開所する予定だという。