米VMwareはこのほど、Confidential Computing Summit 2023でAMD、Samsung、RISC-V Keystoneコミュニティのメンバーと協業し、コンフィデンシャル コンピューティング アプリの開発・運用の簡素化に取り組むと発表した。これにより、コンフィデンシャル コンピューティング導入時の障壁を下げるという。

コンフィデンシャル コンピューティングは、「Trusted Execution Environment(TEE)」と呼ばれる新しいプロセッサのコンセプトに基づき、第三者が運用するクラウドやインフラ(エッジなど)にワークロードが展開される場合でも、プログラムやデータの機密性と完全性を維持する。

マルチクラウド化が進む今、コンフィデンシャル コンピューティングに基づく統合的なセキュリティ保護の重要性は一層、高まると予想されるという。

また、機械学習などの新たなワークロードの普及に伴う、基盤モデルやコード、独自モデルの派生物、プライベートな学習データに関連する知的財産やプロプライエタリなデータの保護の観点でもコンフィデンシャル コンピューティングは貢献するとのことだ。

3社が進めるCertifier Frameworkにより、セキュアなクラウドワークロード、秘密保持サービス、プライバシー保護アプリの開発が大幅に簡素化される。

このフレームワークでは、通信事業者のエッジ、マルチクラウド環境、ソブリン クラウドを含む、オンプレミスおよびサードパーティのインフラ全体のワークロードに対してよりセキュアに保護できる信頼性の高いポリシーを、そのプラットフォームを問わず指定/適用できる。

3社とコミュニティ メンバーは、オープンソースのCertifier Frameworkを共同で推進し、開発者向けのAPIの標準化に効果的に取り組み、x86、Arm、RISC-Vエコシステムで利用可能なコンフィデンシャル コンピューティングの採用を加速させる。