日立製作所は6月16日、Veeam Softwareとの協業を強化し、サポートサービスに関する契約を締結したことを発表した。これに伴い日立は「Veeam Backup & Replication」(Veeam製品)を同社のサポートサービスとあわせて、同日より提供開始する。価格は年間234,300円〜(バックアップ対象の仮想マシン10VMあたりの価格)。

  • 日立製作所×Veeam Software ロゴ

    日立製作所×Veeam Software ロゴ

日立は、2021年5月よりVeeam製品を活用した「仮想マシン移行ソリューション」を提供しており、基幹システムのクラウドへの移行、およびハイブリッドクラウド環境の構築を支援してきた。移行後のデータ保護においても、オンプレミスとクラウド間で柔軟にライセンスが利用できるVeeam製品を継続利用したいニーズに応え、このたび変化するシステム環境での迅速な回復を支援するサポートサービスを強化した。

日立のサポートサービス「日立サポート360」において、Veeam製品を活用したデータ保護に関する問い合わせを、日立がワンストップかつ24時間、週7日で受け付ける。万が一の障害発生時には複合的な要因の切り分けや原因究明を行い、システムの迅速な回復を支援するという。

オンプレミスとクラウドのどちらにも書換不可エリアにバックアップデータを保管でき、長期潜伏型のランサムウェアにも対応可能。万一、本番環境で感染が発生した場合には、バックアップデータの感染確認や、本番環境とは隔離されたエリアにバックアップデータから高速にシステムを回復するなど、多彩な復旧手段が利用できる。

また、Veeam製品と日立ストレージのスナップショット機能の連携により、バックアップ時に本番環境への負荷を抑えることができるほか、ストレージのスナップショットを活用した高速なシステム回復も可能となる。

さらに、日立の統合システム運用管理「JP1」を活用することで環境全体を監視し、バックアップ処理の異常やインシデント発生時の影響範囲を迅速に把握できるほか、業務実行状況とバックアップ実行の連動や、復旧手順の登録、実行制御も可能。これらにより、システム全体の監視や復旧の確実かつ効率的な実施を支援し、運用負担を軽減するとしている。