米Microsoftが核融合発電の電力を購入する契約を締結した。供給するのはHelion Energy、Microsoftと蜜月関係にあるOpenAIのSam Altman(サム・アルトマン)氏が出資するベンチャーで「世界初の核融合電力の購入契約」とうたっている。

Helionによると、2028年までに商用の核融合発電プラントを稼働させ、Microsoftの本社があるワシントン州の送電網に接続する。まずは、最低50MWの発電量を目標としており、金額や条件などの詳細は明かされていない。

Helionは2013年の創業以来、核融合発電技術に取り組んできた。これまで6つのプロトタイプを作成しており、6つ目の核融合プロトタイプでは民間核融合技術企業としては初めて、1億度のプラズマ温度に到達したという。現在、7つ目のプロトタイプを構築中で、2024年に発電能力の実証を目指しているという。

Microsoftとの契約が実現すれば「商業用の核融合発電として一般に予想されているよりも大幅かつ早期に、運用に漕ぎ着けることになる」としている。

核融合発電は、太陽などの星が核融合によりエネルギーを生み出すのを応用した発電方法で、炭素排出を伴うことなく、ほぼ無限のエネルギー源になりうると言われている。そのため、持続可能なエネルギーとして注目されている。

Microsoftは2030年までにカーボンマイナスを目指しており、Helionとの契約はこの目標の達成に貢献するとともに、世界の新しいエネルギー源の開発を支援することにもつながるという。

HelionとMicrosoftの共通点が、OpenAIのアルトマン氏だ。同氏は2月、Fusionに3億7500万ドルを投資したことが明らかになっていた。

アルトマン氏だけではない。このところ核融合電力へ関心と投資熱が高まっており、Wall Street Journalによると米Salesforceの共同創業者兼CEOのMarc Benioff(マーク・ベニオフ)氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)のスピンアウト、Commonwealth Fusion Systemsに、Amazon創業者のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏はカナダのGeneral Fusionに出資しているという。