バイエル薬品とHACARUSは4月10日、共同開発を行ったAI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用したオンプレミス型の画像解析ソフト「Cal.Liver.Lesion」(カルリバーリージョン)をバイエル薬品より販売開始することを発表した。

同サービスは、MRI(磁気共鳴画像診断装置)から提供されたEOB・プリモビスト造影MRI画像から腹部肝臓領域の情報をコンピュータ処理し、処理後の画像情報を診療のために提供するAIプログラム。院内のPC上にインストールするオンプレミス型で、MRIやPACSなどと連携して動作し、結果は通常の読影に使用するDICOMビューワなどで確認可能だ。

MRI画像より事前学習モデルから周囲と比べて信号値の異なる領域を自動で抽出し、当該の領域をカラー表示したカラーマップを作成することにより、医師による読影を支援する。

  • 「Cal.Liver.Lesion」の利用イメージ

    「Cal.Liver.Lesion」の利用イメージ

肝細胞がんはMRIなどによる画像診断が早期発見につながると考えられるが、肝特異性造影剤EOB・プリモビストを用いたMRIで多血性肝細胞がんを診断する場合には、およそ10種類の異なる条件での撮像が必要となる。1種類の画像データだけからではさまざまな腫瘍を区別できない場合が多く、読影を行う医師は患者1人につき何百枚もの画像データから総合的に判断する。

EOB・プリモビスト造影MRI画像の読影には熟練を要し、日本放射線学会放射線科専門医制度委員会により認定を受けた放射線科医が行うことが望ましいとされる。しかし、実施されるMRIの検査数に比較して放射線科医の数は足りていないのが現状だ。

両社は、撮像した画像の信号値の異なる領域にカラーマップを作成することで、読影の効率や精度を向上させ、医師の負担を軽減することを目的に同システムの開発を試みたとしている。