社会や経済が目まぐるしく変化し、テクノロジーの進化は加速する一方だ。新型コロナが5類になることが決定し、いよいよポストコロナの時代に入る。この先の生活や仕事に漠然とした不安を感じているかもしれない。精神的なタフさはどうすれば得られるのかーービジネス誌FastCompanyが「5 ways to boost your emotional toughness」として紹介している。
2022年末から景気後退が鮮明になり、年末より米国のハイテク企業の大規模な人員解雇が相次いで発表されている。明るい材料が少ない中で、自分の道を進まなければならない。「コンフォートゾーンから出て、動(やや)もすれば嘲笑されるようなことを試みる人は、自分の道を進み続ける能力を開発しなければならない」と記事。そのようなことを成し遂げた人の例として、Microsoftを創業したBill Gates氏や電話の発明で知られるAlexander Graham Bell氏、飛行機のWright兄弟を挙げる。そこまでは目指していない、と思うかもしれない。だが、この人たちに見習うところはあるはずだ。感情面のタフさというと、戦いに強いことや競争心があること、あるいはストイックさが必要を思いがちだが、そうではない、と記事は記す。また、他人がどう思うかに無関心であることが、感情のタフさにつながるのでもないという。「自分が信じていることを貫き、確固とした境界線を引くことができるか」と記事。
嬉しいことに、このような感情のタフさは、完全に潜在的な特徴ではない、とも。つまり、現時点で強さがなくても、強くしていくことは可能というのだ。そこで、5つのポイントを紹介している。
感情的に頑丈であるためには、人と信頼関係があることは大きな土台になるだろう。信頼できる人はいるだろうか? どのような状況ならオープンでも大丈夫なのか、あるいは良くないのか。社会でやっていくにあたって、必要なスキルだ。
感情的にタフな人は、信頼できる人を見分ける能力が最初から備わっているわけではない。だが、信頼すべきではない人を信頼してしまった場合でも間違いから学び、同じような間違いを二度しない。
2)コンフォートゾーンを広げる
コンフォートゾーンを出ると不安になるのは、誰しも同じだ。それを楽しむ姿勢が求められるが、記事では、コンフォートゾーンの外に出るような行動を継続的にとりながらゾーンを広げていくようアドバイスしている。これにより、新しい課題に取り組もうという自信と能力が向上するという。
コンフォートゾーンを広げることで、より多くのチャンスに取り組む意欲につながるという。
3)自制心のトレーニング
感情面を強くするためには、精神と身体の両面で自分を高めるといいという。そのために、運動、食事、睡眠などにも気を使い、判断力や粘り強さを維持するのに務めていると記事。規則正しい生活が難しい時でも、それを維持することで気分が良くなることを知っているからだ。
感情の強さと聞くと、身体は関係ないと思うかもしれないが、身体面での健康あっての感情と言える。
4)ポジティブ思考の人と付き合う
周囲にいる人も重要だ。すぐに批判する人、悲観する人と過ごす時間が長くなると言葉遣いが感情にも影響する。前向きな人、ポジティブ思考の人と付き合い、その人たちの言葉遣いから良いエネルギーをもらおう。
5)目標を設定、だが他人とは比較しない
自分の目標を設定して、それに向けた努力をする。大きな目標でなくても良い。ここでのポイントは、他人と比較しないことだという。感情面で強い人は自分の人生にフォーカスしており、他人と比べたり、他人からどう見られているのかなどを考えない。逆に言えば、感情面を強くしたいのなら、自分の目標達成に集中し、他人のことを気にしないこと。これにより、脳内の批判的で疑い深い部分を”オフ”にできる、とアドバイスしている。