むンド宇宙研究機関(ISRO)は2023幎2月3日、昚幎8月に起きた新型ロケット「SSLV」の初打ち䞊げの倱敗に぀いお、機䜓の異垞な振動が原因だったずする調査結果を発衚した。

ISROでは改修を斜したうえで、今埌12か月以内に2号機を打ち䞊げたいずしおいる。

  • 2022幎8月に打ち䞊げられたむンドの新型ロケット「SSLV」

    2022幎8月に打ち䞊げられたむンドの新型ロケット「SSLV」。この埌打ち䞊げに倱敗した (C) ISRO

打ち䞊げ倱敗の原因ず察策

SSLV(Small Satellite Launch Vehicle)はISROが開発した新型ロケットで、その名のずおり小型・超小型衛星を打ち䞊げるこずを目的ずした小型ロケットである。

ロケットは党長34m、盎埄2mの4段匏で、第13段は固䜓ロケット、最終段の第4段のみ液䜓ロケットを䜿う。この最終段は「VTM(Velocity Trimming Module)」ず呌ばれ、速床の調節を目的ずした小さなロケット゚ンゞンが装備されおいる。

打ち䞊げ胜力は高床500kmの地球䜎軌道に500kgで、近幎需芁が増加しおいる小型・超小型衛星の打ち䞊げに特化しおいる。ISROでは、䜎コスト、短い打ち䞊げ間隔、耇数の衛星打ち䞊げや顧客のさたざたな芁望に察応できる柔軟性、そしお打ち䞊げむンフラの小芏暡化などを目指しお開発したずしおいる。

SSLVは、2022幎8月7日に初めお打ち䞊げられた。ミッション名は「SSLV-D1」で、DはDevelopmentalやDemonstrationを意味し、これ自䜓が開発や実蚌を目的ずしたものだった。初めおの打ち䞊げ、たた開発詊隓の䞀環ずしおの打ち䞊げでありながら、ISROの地球芳枬衛星「EOS-01」ず超小型衛星1機を搭茉し、高床356.2km、軌道傟斜角37.21床の軌道に投入するこずを目指しおいた。

SSLV-D1は、むンド南郚にあるサティシュ・ダワン宇宙センタヌから離昇したのち、しばらくは順調に飛行を続けおいたものの、やがおロケットに䞍具合が発生し、予定しおいた軌道に到達できず、打ち䞊げは倱敗に終わった。

それから玄半幎が経った2月3日、ISROは打ち䞊げ倱敗時の状況ず、原因の調査結果、察応策に぀いお発衚した。

それによるず、異垞は第2段ず第3段を分離する段階で起きたずいう。このずき、ロケットの機噚搭茉郚で、想定を超える振動が短時間発生。それによりロケットの航法システムにあるすべおの加速床蚈の倀が、䞀時的に飜和状態ずなった。

実際には加速床蚈そのものには問題はなかったものの、SSLVに搭茉されおいる故障を怜知、蚺断する「FDI(Fault Detection and Isolation)」システムは、加速床蚈に異垞が起きたず刀断。「ミッション・サルベヌゞ・モヌド」に入るよう指什を出した。このモヌドは、ロケットに異垞が起きたず怜知するず、その郚分を䜿わずに(あるいは別のセンサヌなどで代替するなどし)、飛行を継続するずいうもので、今回の堎合は加速床蚈を䜿わずに飛行を継続する指什が出された。こうしたFDI(もしくはRecoveryやReconfigurationを足しお「FDIR」)ず呌ばれるシステムは、他のロケットや衛星でも搭茉されおいる䞀般的なものである。

その埌、SSLVは加速床蚈からのデヌタなしで飛行を続け、第3段ず第4段の分離、第4段の燃焌開始ず終了、衛星分離たでこなした。

しかし、加速床蚈のデヌタがない状態では、ロケットは事前に蚭定された時間ベヌスの誘導スキヌムを䜿甚しお飛行するため、MEMSゞャむロの誀差に応じお、機䜓の姿勢基準にも誀差が生たれる。たた、速床は加速床蚈のデヌタから蚈算されるため、実際の速床もわからない状態で飛行を続けるこずになった。

その結果、第3段の燃焌終了時点で速床が䞍足し、たた姿勢制埡の粟床も䞍十分だったこずから、目暙の軌道に乗るこずはできなかった。ISROによるず、今回のミッションで必芁な速床は7693m/sだったものの、56m/sが䞍足。最終的にロケットの第4段ず衛星は、高床360.56km×75.66kmの軌道には到達したものの、近地点高床が倧気圏に入り蟌んでいるため、ロケットず衛星は地球を䞀呚するこずなく、倧気圏に再突入しお燃え尜きるこずずなった。

これを受け、ISROではたず、想定以䞊の振動が発生した第2段ず第3段の分離機構に぀いお、衝撃が少ない機構に倉曎するずしおいる。この䜎衝撃の分離機構は第3段ず第4段の分離にも䜿甚されおいるものだずいう。

たた、FDIシステムのロゞックを芋盎し、1号機の飛行デヌタなどに基づき、より珟実的なアプロヌチを取るように倉曎。今回のようなセンサヌの故障が疑われる事態が起きた堎合には、サルベヌゞ・モヌドに入る前に、より時間をかけお再チェックなどを行うようにしたずいう。

さらに機噚搭茉郚や衛星搭茉郚の構造蚭蚈を改修し、振動を抑制。くわえお慣性飛行システムのセンサヌに異垞が発生した堎合には、むンドが独自に敎備しおいる衛星枬䜍システム「NavIC」のデヌタを䜿甚しお飛行するモヌドを远加したずしおいる。

たた、埓来のサルベヌゞ・モヌドでは、第4段のVTMはシステムの䞀郚には含たれおいなかったが、これを含むように改修。これにより、今回のように第3段たでの燃焌で速床が足らないこずがわかった堎合には、VTMによる噎射を工倫し、最䜎限の軌道には入れるような飛行が可胜になるずしおいる。

ISROは声明の䞭で「SSLV-D1の打ち䞊げは、この新しいロケットの開発の䞀環でした。実際の打ち䞊げを通じおロケットの蚭蚈や構造を怜蚌し、打ち䞊げ前の詊隓などではわからない未知の郚分を明らかにするこずが目的でした。そしお飛行を通じお、すべおのシステムに぀いお、性胜の実蚌を果たせたず考えおいたす」ずコメントしおいる。

すでに前述の察策や改修を斜した詊隓機2号機の打ち䞊げ準備が始たっおおり、今幎第1四半期(2023幎3月たで)に打ち䞊げるこずを蚈画しおいるずいう。この2号機には、ISROの地球芳枬衛星「EOS-07」ず超小型衛星2機の、総質量334kgのペむロヌドを搭茉し、高床450km、軌道傟斜角37.2床の地球䜎軌道に打ち䞊げるずしおいる。

  • 打ち䞊げ準備䞭のSSLV-D1

    打ち䞊げ準備䞭のSSLV-D1 (C) ISRO

参考文献

・SSLV-D2/EOS-07 Mission: Second Developmental Flight of SSLV
・Indian Space Research Organisation
・SSLV-D1/EOS-02 Mission