そして解析の結果、2GHzで1つのFRBを発見することに成功し、国内の望遠鏡を用いた初めてのFRB検出も成功したとする。
FRBは宇宙空間に存在する自由電子の影響により、高い周波数の電波ほど早く、低い周波数の電波ほど遅く到着する。今回の観測では、その特徴的な様子を捉えることにも成功したという。なお今回の検出は、FRB 20201124Aから検出された電波パルス中で、最も高い周波数となったとしている。
単発型とリピート型を比較した場合、一般的に単発型の方が高いエネルギーを持っている可能性があるとされる。横軸にエネルギー密度(明るさ)を、縦軸に持続時間を取って、これまで観測されたFRBをプロットすると、一部を除けば、だいたいリピート型がエネルギーの低い側に、単発型が高い側に分かれる。
しかし今回のFRBをそのグラフにプロットすると、リピート型であるにもかかわらず、単発型と同程度のエネルギーを持っており、エネルギーの高い側に位置するという特殊であることが見て取れたという。
この結果から研究チームでは、リピート型は単発型に匹敵するぐらい明るくなる可能性があること、つまり単発型の中には本質的にリピート型のものが紛れている可能性があることが示唆されるとしており、その可能性を確かめるため、今後は両方のFRBを追観測することが重要になるとしている。