モレックスは10月24日、メキシコ第2の都市とされるグアダラハラの同社工場について、約6万m2の面積をもつ第2工場を開設し、全社生産規模を大幅に拡張したと発表した。
オートモーティブ向け製品専用の工場を3大陸に展開するモレックスは、電気自動車(EV)や先進運転支援システム(ADAS)、および自動車のIoT化に対する急速なニーズの高まりに対応するため、新工場を開設。同工場はトランスポーテーション顧客専用で、約13億ドルの投資を行った今回の生産拠点拡大により、モレックス全社の工場延べ床面積は従来の2倍近くまで拡大したという。
新工場には自動生産ライン・自律型ロボット・最新の成形および組み立て装置を採用するとのこと。加えて、工場内エンジニアの業務を支援する品証および計測用ラボが設置され、製品の設計品質向上と開発サイクル迅速化に貢献するとしている。またモレックスは、グアダラハラでの事業の充実を目指し、新工場の従業員数を現在の200人から300人まで増やす計画だという。
なお、グアダラハラでの工場拡張については、同社が50年以上の操業年数を数えるメキシコ国内における需給に関する事業判断の迅速化という戦略によるものだといい、地理的に複数地点に分散していた供給元の集約を進めることで、サプライチェーンサイクルの短縮や生産に関連するリスクの低減につながるとしている。