NTTアーバンソリューションズ、NTT都市開発、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、日本電信電話(NTT)の4社は10月3日、モバイルオーダーアプリと連動した自律型ロボットによるフードデリバリに関する実証実験を、「アーバンネット名古屋ネクスタビル」(名古屋市東区)において同日より開始することを発表した。

  • 宅配ロボット「DeliRo」

    宅配ロボット「DeliRo」

今回の実証では、ロボットやエレベーターなどのビル設備情報や経路・店舗の混雑情報などをクラウドに集め、最適化シミュレーションを実施し、注文受領後にロボットが人の指示を介さずに自律的に最適なルートを検索して、店舗へ集荷、該当フロアへの配送をすることを目指す。

利用者のニーズとして、適切な時間内に飲食物が配送されること(予定配送時間の前後5分以内の到着を目指す)、希望どおりに飲食物の受け取りが可能であること。飲食店のニーズとして、ロボット配送のためのオペレーションが店舗運営に支障なくできること、販売機会増に貢献していることを検証する。

技術的な検証として、配送時の経路上の混雑やエレベーターなどの利用状況な ど外部環境を把握・予測し、ロボットの最適経路を計算する技術により自動で適切な配送が実現できること、複数の注文に対して複数のロボットを利用して最短時間・ 最小限の稼働で効率的に配送できること、これらを組み合わせて利用者が要望する時間に適切に届けるために最適な運行を計画し、配送できることを検証する。

  • ロボット配送サービスおよびシステム概要

    ロボット配送サービスおよびシステム概要

実現にあたっては、NTTの「街づくり DTC」および「4D デジタル基盤」技術を活用。ロボットの通信には5G通信を用い、位置情報や走行時のカメラ映像、複数台の運行状況を管理者へ常時リアルタイムに伝送する。

NTTアーバンソリューションズは、アーバンネット名古屋ネクスタビルにおいてロボットによる警備・清掃を実施しており、今後は屋内外含めた街区内でのロボットによる配送、用途の異なるロボットも含めた統合管制、ロボットのマルチユースなど、労働人口減少を見据えたビル・街区におけるロボットのさらなる活用に向け、継続的な検討・検証に取り組む構えだ。