(4)データコンシューマーに権限を与える、コンポーザブルなデータと分析の導入

すでにモノリシックアーキテクチャは過去の存在ですが、利用はさらに減少すると予測できます。グローバル企業が扱うデータは地域、クラウド、データセンターの境界を越えて分散しているため、これらのデータを1カ所にまとめることは事実上不可能です。

そしてこれこそ、コンポーザブルデータアーキテクチャが真価を発揮し、アジャイルなデータインフラを実現できる場面です。このアーキテクチャを使用すると、組織がツールを取捨選択してデータインフラの一部または全体を構築できます。例えば、データファブリックはコンポーザブルアーキテクチャのよい例であり、データカタログツール、セマンティックツール、データ統合ツール、メタデータツールを組み合わせて用いることで作成できます。

データ管理インフラは千差万別で、一般にどの組織も複数のシステムやモジュールを利用します。これらのシステムやモジュールが集まってデータ管理環境を構成しているのです。ローコード/ノーコードでデータインフラの構築が可能になると、柔軟性と利便性が向上します。これは、ビジネスユーザーが希望するデータ管理スタックを自分で構築できるようになり、IT部門を頼ることが減るためです。

2022年には、コンポーザブルなデータ・分析環境の構築が加速すると予想されます。ベンダーロックインを回避して柔軟性を高めながら、組織のニーズに応じてデータインフラスタックを構築することが可能になります。

(5)スモールデータ分析とワイドデータ分析が普及し始める

AI/MLは組織運営のあり方を変革しつつありますが、成功するには履歴データ分析(別名:ビッグデータ分析)も欠かせません。ビッグデータ分析は定着しているものの、古い履歴データの重要性は多くの場合、低下し続けています。

2022年には、組織はスモールデータ分析を活用して、個々の顧客向けに高度にパーソナライズされたエクスペリエンスを生み出し、特定の製品やサービスに関する顧客感情を短期間で把握するようになるでしょう。

ワイドデータ分析は、分析のためにさまざまなデータソースの構造化/非構造化/半構造化データを組み合わせる必要があります。これは比較的新しいコンセプトであり、まだ本格的には普及していませんが、地理空間データ、機械生成データ、SNSデータなどの多様なデータタイプの利用ペースから、2022年に入るとスモールデータ分析とワイドデータ分析の普及があらゆる組織で始まると予測されます。

データ&分析市場の進化に伴い、構造化データに加えて非構造化データの重要性がこれまで以上に高まります。旧来のデータ統合テクノロジーは、市場投入までの時間で劣るだけでなく、昨今の大量の非構造化データを扱えません。その結果、データ仮想化テクノロジーに注目が集まりました。

データ仮想化は物理的な複製を必要としないリアルタイムデータアクセスを実現します。当初は、単一のモノリシックなリポジトリにデータを物理的に集約する、バッチを中心とした従来のデータ統合ソリューションに代わる存在として登場しました。データファブリック、データメッシュ、コンポーザブル分析などの新しいデータ&分析アプローチを企業が採用する中で、データ仮想化が成功の鍵になると当社は確信しています。

著者プロフィール

Denodo Technologies


Principal Marketing Manager


小川 直樹