NTTアドバンステクノロジ(以下、NTT-AT)は6月27日、同社のコールセンター向けソリューション「MatchContactSolution」の運用ノウハウから生まれたテンプレート付きFAQを備えるチャットボット「MatchWeb」を市区町村向けに提供開始すると発表した。

MatchContactSolutionは同社が提供するコンタクトセンター向けソリューションサービスの総称だ。MatchWebはMatchContactSolutionを構成する製品の一つで、お客様相談室やカスタマーサポート窓口などのコールセンターに寄せられるFAQを管理しWeb上で公開できるFAQシステム。

  • MatchWebを自治体が利用するイメージ

    MatchWebを自治体が利用するイメージ

FAQサイトでは、市区町村のホームページ上で住民から多く寄せられる質問をカテゴリー別に見やすく整理した一覧と検索機能を提供する。また、チャットボットは自治体ページに追加可能であり、住民はチャットインタフェースを通じてFAQを検索できるようになる。両機能は共通の管理画面からFAQの更新が可能とのことだ。

同製品は自治体向けにFAQなどのテンプレートを提供するため、各自治体で新たにFAQを作成する場合の初期導入準備の手間や期間の軽減が見込めるという。また、従来の多くのチャットボットシステムではチャットによる応対の内容を構造化したシナリオの作成が必要であったのに対し、同製品のチャットボットではFAQツリー構造を用いることで、チャットボット専用シナリオの作成が不要になる。

さらに、同製品は約300万語を収録したシソーラス辞書「Express Finder(エクスプレスファインダー)」により、同義語や類義語、表記ゆれなどに対応する。同社によると、高度なFAQ検索機能が同製品の特徴とのことだ。

同社はこれまで、従来のMatchWebの導入においては要件ヒアリングから開始して約3カ月でサービスを構築し提供してきたという。今回提供を開始するMatchWebでは、市区町村に特化したサービスとして、初期構築が不要な上テンプレートなどを提供することでよりスピーディーな導入を目指す。