GNU Projectは現地時間2022年2月9日、GNU Binutils バージョン2.38をリリースした。ソースコードはGNUのミラーリストSourceware.orgから入手できる。メーリングリストの投稿によれば、中国のHu Wei Wu氏が開発したMIPS64互換のLoongson(ロンソン)への対応や、日本語を含むマルチバイト文字列を制御するオプションを追加した。

  • GNU Binutilsのarコマンド

    GNU Binutilsのarコマンド

バージョン2.38では、Cortex-R52+、Cortex-A510、Cortex-A710、Cortex-X2、Cortex-A710といったArmv9や、Intel AVX512 FP16命令をサポートしている。他方で各種ツールに対する修正や機能拡張を加えた。たとえばアーカイブの操作するarコマンドは、デュプリケートオプションの「T」を非推奨とし、thin archiveを作成する「--thin」を推奨している。GNU binutilsは、ソースコードのビルドに欠かせないリンカーの「ld」など、多くのコマンドが含まれている。