コロナ禍によって一気に加速した働き方改革はもとより、未だ猛威を振るう新型コロナウイルス感染症への対応など、人事部門を取り巻く激動が続いている。こうした現状を踏まえ、クラウド型HCM(Human Capital Management)ベンダー大手であるワークデイにて社長 エグゼクティブ・プレジデント 兼 日本担当ゼネラルマネージャーを務める正井拓己氏は、「2022年は“大退職時代”になりかねない」と予測する。これから企業に何が起き得るのか、お話を伺った。

  • 正井拓己氏

    ワークデイ 社長 エグゼクティブ・プレジデント 兼 日本担当ゼネラルマネージャーの正井拓己氏

コロナ禍で揺れる人事部門、そのときワークデイは?

新型コロナウイルス感染症が世界を襲って間もなく2年になります。コロナ禍はワークデイにどのような影響を与えましたか?

正井氏:コロナ禍以前から、日本では人事制度改革の波が押し寄せつつありました。働き方改革が進み、ジョブ型へのシフトも一部で叫ばれていましたし、人事制度が世界の標準から乖離しつつあるということで標準化も課題となっていました。

そんな中でコロナ禍が始まり、多くの企業はまずリモートワークへの対応に追われました。対応が一巡し、(オンラインとオフラインが混在する)ハイブリッドな働き方が浸透しつつある今、これまで手を着けていなかった制度の改革や標準化の必要性を改めて感じ始めているといったところでしょう。

それらの要件を満たすシステムとして、どのようなものが必要かを考えたときに、ワークデイに関心を抱いたという企業が増えています。

2021年は米Workday、および日本法人であるワークデイにとってどんな年でしたか?

正井氏:グローバルでは、ソリューションポートフォリオの拡充を進めました。一例として、サービス業界向けのCPQ(Configure Price Quote)ソリューションを提供するZimit、そして契約社員など外部人材やベンダー管理のVNDLYを買収したことが挙げられます。

また、従業員一人一人のスキルデータを管理・分析する「Workday Skills Cloud」の利用企業が、全世界で1000社を超えました。Workday Skills Cloudは、従業員が目指すポジションに就くために不足しているスキルセットを明らかにし、それを習得する方法として社内でどのような教育が用意されているのかなどを提示するものです。

業績面を言えば、第3四半期のサブスクリプション収入は前年比21%増加となり、通年でも20%以上の成長を維持できる体制を整備しました。主に営業体制を強化し、主要製品とマーケティング施策への投資も加速しています。

日本では、7月に財務管理の「Workday ファイナンシャル マネジメント」の提供を開始しました。これにより、主力の「Workday ヒューマンキャピタル マネジメント(以下、Workday HCM)」、プランニング基盤「Workday Adaptive Planning」と合わせて3つのソリューションを展開していることになります。

また、大きな動きとしては、11月に中規模企業向けのソリューションとして「Workday Launch」を発表しました。