NTTデータは1月14日、カーボンニュートラルに向けた戦略立案から実行支援まで伴走して支援する「グリーンコンサルティングサービス」の提供を開始すると発表した。各社の業界特性を捉えたカーボンニュートラル関連の戦略策定から、デジタル技術を活用した排出量削減の実行支援まで対応する。

近年特に需要が高まっている温室効果ガス排出量の可視化においては、同社が独自に設定した5段階のレベル定義に基づいて、単なる可視化ではなく排出量削減につながる可視化へと引き上げる支援を提供する。また、導入においては顧客のビジネス実態に合わせて、実現性と効果を考慮した排出量可視化プロセスの構築を支援するとのことだ。

  • グリーンコンサルティングサービスの概要図

環境分析・戦略策定においては、マクロ環境の分析とともに温室効果ガス排出量の将来推計などの分析を踏まえて、脱炭素戦略およびシナリオのプランニングや、事業形態に合った省エネ計画、再エネ調達方針の検討などの戦略策定を実行するという。

その上で戦略実現に向けてデジタル技術を活用した排出量の可視化を開始し、再生可能エネルギー導入などの排出量削減支援、電力消費の最適化などのソリューション提供、特定領域における施策実行などを広く支援する。

  • グリーンコンサルティングサービスのメニュー例

同社が独自に定義する温室効果ガス排出量の5段階の可視化レベルによると、現在のところ多くの企業でレベル0から1にとどまっており、個別の削減努力が反映されない課題があるという。そこで同社は、削減アクションにつながる可視化レベル2への到達までの支援を提供する。

具体的には、グリーンに注力する製品にはライフサイクルの排出量を積み上げる精緻な算出プロセスを構築し、そのほかの領域ではサプライヤー別算定方式の効率的な算定手法を組み合わせることで、グリーンに関する訴求力と実現性を併せ持ったハイブリッドな排出量可視化の仕組みを提供する。

また、排出量の可視化作業を自動化できるよう、クラウドサービスやローコードプラットフォーム、センシングなどのエッジ環境を組み合わせたシステムを構築し、将来的にはサプライチェーン間の他社連携や業界を超えてつながる、レベル3から4への発展も見込んでいる。

  • 5段階の排出量可視化レベルイメージ